殺戮兵器の暴走により地球滅亡が迫る中、かつての宿敵が結託し一人の男を過去へ送る。若かりし頃の自分たちを組ませ、滅亡を阻止するために。
連日の公開延期にそろそろ耐えきれずブルーレイ買っちゃったので鑑賞。だいぶ観てるけどやっぱり最高。初見に全然優しくないがシリーズファンに染みる染みる、刺さる刺さる。もれなくこの感想文も初見向きでなくなるが仕方ない。 まさかFCから新キャストが続投、しかも新旧オールスター共演という豪華っぷりとは内容のぶっ飛び具合も相まって鑑賞中のX-MENハイが止まらない。心に酷いトラウマを残した『ファイナル・ディシジョン』その他諸々の問題点を過去改変で一掃する荒技、もうこれでいいよ、終わり良ければ全て良し。その点不死身=不老のウルヴァリン、時間旅行ものにおけるキャラとしてめちゃくちゃ助かる。マシュー・ヴォーンはいなくとも苦渋を舐めたブライアン・シンガーが、見たいキャラの活躍をフルMAXで見せてくれたんだから悔いはない。ありがとう、ありがとう。 ハッピーエンドはまだ遠いか……!ともどかしい思いはありつつ、若い教授とマグニートーの喧嘩に挟まれるウルヴァリンを見れる日が来ようとは。いやもうその喧嘩でさえ二人が対面して話していること自体が泣けて仕方ない。頼むから全員幸せになって。 各自能力の演出も最高にかっこいいが、ドラマ要素も濃厚で深い。X-MENの主軸でもあるマイノリティの描き方と、それぞれの向き合い方が生々しく、辛く、切ない……すれ違いが危うい未来を招きかけるが、時代を渡り歩くウルヴァリンが抗う抗う。最前線の旧友が一人また一人やられていく中、たった一人で仲間を救い続けながら復讐に燃えるミスティークの迷いと、それでも止まれない怒り・絶望がえぐいえぐい。このキャラクターをここまで真剣に……ありがとうありがとう。 ガッツリシリアスで演出も展開もキレキレ、人物描写が丁寧でズルッズルに泣きながら観ていた記憶。戻ってきた未来がもう、だめよ。よくやったわこんなん。みんな長生きしよう。鑑賞後はNG集で元気出す。