スティーブン・キングなら観る。死んだ娘が変わり果てた姿で復活してしまう話。人は死ぬ時に死ぬと割り切っている自分にとって、一度死んだ最愛の人の命をどうこうというのはなかなか辛いストーリー。何よりこの娘が本当にいい子だからこそ亡くなった時の絶望がエグいし父親に同情してしまう。というかこの映画、登場人物が全員善人というのも酷い。誰もが悩みつつ良かれと思って禁忌を犯していくのが心苦しい。内容はひたすら倫理との戦いという感じ。ホラー演出としてはこの娘よりも母のトラウマ描写の方が凄かった。背骨が捻れて寝たきりだった姉の容姿と最期……そりゃトラウマになる。何ならこっちもトラウマになる。なった。豪快なアキレス腱カットも話題になったらしい。83年に映画化したのをリブートしているらしいので、前作の演出は更に凄そう。特典にもう一つのエンドが収められていたけど、個人的にはそっちの方が理にかなっているし最高に嫌な終わり方で好き。救いのない展開、原作はどっちの方が近かったのだろうか。パッケージにもなった動物の仮面の列、とても意味深なので深い意味があるかと思ったらさほどでもなく少し残念。復活はするもんじゃない派だけど今作で思いはより固まった。ちなみにセメタリーは「お墓」の意味。
2020-06-28