新しい母の生家で熊のぬいぐるみを見つけた少女は、名前をつけて常に一緒に過ごすようになる。初めは微笑ましく見守られていたが、熊とのゲームを重ねていくうち少女は異常な行動を示し始める。
配信きてたのでご飯のお供に鑑賞。ファミリー向けのホラーかと思ってたけど、しょっぱな現れるクリーチャーが割と気持ち悪くて「おお」と思った。おじさんが変態して体から巨大な蜘蛛の足が生えてくる。『学校の怪談』の廊下は走るなおじさんを思い出した。まああっちの方がやっぱり怖いけど。 全体的にはファンタジー寄りの優しめホラーな感じ。子供に見せるにはちょっとショッキングなビジュアルの化け物がちょいちょい出てくるけど。 想像世界の人間の目がテディベアの巨大なまんまる黒ビーズになったのは普通にビビった。ハリウッド版実写ポケモンのメタモンがヒトに化けたときみたいな。 あらすじについて、悪夢にうなされる日々を送っていた主人公は、バツイチ子持ちの夫と共に実家に引っ越すことにした。 空き家となっていた実家で悪夢から解放された主人公、改めて連れ子二人(中学生?の姉と小学生?の妹)の母親になれるよう努める。 夫の元妻はDVの気質があり、子供たちに手を上げたことで離婚していた。それでも娘たちにとって実の母親の存在は大きく、特に姉はなかなか主人公に心を開いてくれなかった。 互いに微妙なストレスが続く中で、末っ子の少女が地下室で熊の人形を発見する。そしてその熊に名前をつけ、常に一緒に過ごすようになった。初めは微笑ましく思っていた主人公だったが、熊とのゲームと称して少女が様々な行動を始める。その内容はだんだん過激なものになっていき、虫の死骸を集めたり主人公の描いた絵を破いたり、果てには釘で自身の手を貫こうとした。 不安を覚えた主人公はその道に詳しい専門家を呼んで見てもらうが、事態はより深刻なものへ。挙句少女は姿を消し、行方不明となる……。 オチ的には、その熊は主人公の子供時代のイマジナリーフレンドと同一人物だった。末っ子が攫われたイマジナリーワールドも、小さい頃の主人公がかつて迷い込んだ世界であった。その時は父親が助け出してくれたので無事に戻ってこれたのだが、代わりに父親は精神を病んで入院してしまった。 今度は自分が末っ子を助け出すため、姉+αと共に今再びイマジナリーワールドへ飛び込む。 ワールド入ったあたりからファンタジー色が出てきたが、テンポ良くホラー展開が来たので楽しかった。 ただちょっと笑ったのは、なんやかんやあってワールドから脱出した後、家族みんなで主人公の父をお見舞いに行くシーン。末っ子少女が初めて主人公を「お母さん」と呼ぶ。感激で咽び泣いてたら(私が)、その少女にDVの傷跡が無く、実は主人公はまだワールドを脱出出来ていないというビビらせ展開。 だがしかし末っ子ちゃんのお母さん呼びに泣いていた自分はビビるというよりただ普通に恥ずかしかった。泣いちゃってるんですけどこっちは。あの涙を返してよ。最終的にはハッピーエンドだけども。いやあ恥ずかしかった。 怖さも敵もハートフル要素もファミリー的にはちょうどいいんじゃないかな。敵が気持ち悪いと言っても学校の怪談観てたんだし今の子供たちも大丈夫ないか。