ハロウィンの夜に子守りをしていたらお菓子袋に謎のビデオテープを発見する。子供達が寝静まったあと再生してみると、不気味な短編映画が流れ出す。
地味にテリファーシリーズは観ていたので未見のやつを鑑賞。公開年的にはこれが一番最初だったらしい。しかも10年前、そんなに前からあったとは知らなかった。 観てみたら確かに二作目の方がエンタメ的に面白かったが、ピエロの方向性は相変わらずキレがあった。 ハロウィンの夜に子守りをしていたら……という、かなりよく観た設定。 お菓子袋に怪しげなビデオテープを発見した主人公は子供達のゴネに折れて再生して見る。それは悪趣味な短編ホラーだったため、主人公は子供達を先に寝かせたが、友人を待つ間にやはり気になり一人でビデオの続きを再生する。ビデオには合計3本の短編ホラーが入っていたのだが……。 斬新なのはビデオテープのホラー3本立てで映画の8割占めるバランス。 一本目はピエロがほぼ空気だが、雰囲気も相まって悪趣味で面白い。二本目は急なSFホラーで恐ろしいほどつまらなかったが、これはあえてそう仕上げた感がある。三本目は素晴らしい、いよいよピエロが本領発揮する。子供達にはとても見せられない、ピエロによる残虐な殺害シーンがやっと映る。 だんだん恐ろしくなってくる主人公を追い詰めるように、室内に漂う人の気配。ビデオの不調。謎の電話。そしてとうとう子供達の悲鳴が響き渡り、寝室へ駆け込むと……。 いやあ、子供をころすホラーは許せない。非常にショッキングなオチだけど、ここまでピエロの出番ほぼ無しだったからこの一発に賭けた感じかもしれない。主人公にずっと死亡フラグが立っていたのに、最後には子供達がやられている悪夢のような結末。特に長女の方はずっと怖がっていたから胸が痛い。 一作目は割とピエロは超常的な存在だったようだ。ビデオの映像自体、撮影できるわけもないし。寝室の前で現れた後も瞬き一つで姿をくらまして、今回は特にファンタジー寄りだった。勝ち目がない。 それでも直接的なキルシーンは無く、殺害後の現場の様子のみだったからここからパワーアップしていったんだな。監督ずっと同じ人だし、愛がある。 恐怖演出でビデオの向こうから現実の主人公に迫ってくる映像があったけど、エンドロール明けにブツっとその映像が始まった時は久々にゾッとした。いやあ、あれはビビった。家で一人で観てたからこそ味わえたから、これは自宅鑑賞の方が良いかもしれない。