ビーキーパー

The Beekeeper

詐欺組織に全財産を奪われ命を絶った恩人のため、養蜂家が復讐を開始する。

ビーキーパー

The Beekeeper

ステイサム新作きた!! 今回は養蜂家だ!! 新年一発目の映画は決まり。流石に新年すぎて一週遅れになってしまったが、まさかパンフレットが完売しているとは。TOHOでやってなかった分こっちに流れてきたんだろうか。くぅ〜。

良かった良かった、新年一発目として文句なし。よく考えたら去年の一発目はエクスペンダブルズ(ニューブラッド)だったから二年連続ステイサム始まりか。ありがたい。

孤高の養蜂家ステイサムは、郊外で暮らす心優しき婦人から納屋を借りて生活していた。
ところがある日婦人のPCが悪質詐欺組織にハックされ、総額200万ドルの預金を丸々引き抜かれてしまう。慈善団体の理事であった婦人はそれらの資金すらゼロになった事実に絶望し、拳銃自殺をしてしまった。
恩人を殺されたステイサムは独自のルートで組織を突き止め、復讐のため動き出す。そう、ステイサムはただの養蜂家ではなかったのだ。

ただの養蜂家ではないことはとっくに分かっていたけど、それが一般人に紛れるための仮のジョブというよりはちゃんと"養蜂家"と呼ばれる裏の仕事人だったのが素敵。社会の"群れ"のバランスを維持し、女王蜂が良くない子孫を残せば女王蜂の処分もする。この伏線で何となくバカ息子の母ちゃんが大統領なのは薄々察せたけど、敵の規模がどんどんデカくなっていくのは楽しい。

バカ息子の人、何となく見たことあると思ったらFNAFの主人公か。極貧フリーターから富豪バカ息子と雰囲気180度違ってなかなか分からなかった。お見事。

ファイトはいつにも増しておふざけ無しのバイオレンスっぷり。FBI隊員も容赦無く惨殺するキレっぷりはちょっと胸が痛かったけど、それ以上に恩人の仇打ちにバキバキになってるステイサムは良い。
ガンフーとまでは行かないが素手の格闘メインで銃も使うスタイルかっこいい。序盤のコールセンター戦の銃のさばき方たまらないし、終盤のスーツ姿で一般人の中から敵だけ撃ち抜くターンも良い。螺旋階段で一般人の合間をぬって敵の足を撃ち手前まで転がらせるのもテクい。
そりゃ無茶だろ、という切り抜け方も多々見られたけどステイサム映画のその絶妙なB級加減がまた素晴らしいのだ。

惜しむらくはタイマンのシーンがちょっと少ないところか。三人だっけ? ガソスタの現役ビーキーパー、二つ目のコールセンターのデカ男、義足の男。粘ったのは義足の男くらいだし、VS多勢も良いけどもう三人くらいは手強い敵とのガチンコが見たい。これも全てジョン・ウィックの後遺症。戦闘シーンはなんぼあってもいいですからね。

それにしても恩人の死はかなりキツかった。まず詐欺に遭うシーンからメンタルにきた。
電話しちゃダメだ……入力しちゃダメだ……口座の振り込み間違いは信じちゃダメだ……外にいる養蜂家おじさんに一言声をかければ免れただろうに、何が起こったのか理解した瞬間の婦人の姿が辛い。

仕事はしつつ最後の最後にはステイサムを見逃す婦人の娘(FBI)も渋い。まあ復讐完了で今後は殺しもしないだろうしね。きっちりダークヒーローなステイサムだった。

そういえばバカ息子の職場の寿司職人がちゃんと日本人でちょっと嬉しい。バカ息子もアリガトウゴジャイマスちゃんと言ってたし。今年も頑張ろう真田。

とりあえずやはりステイサムにハズレなし。次は現場作業員になるらしい、観る観る。
2025-01-11