ノーマークだったけど突然気になるあらすじのシャマラン映画が出たので早速観に行く。猟奇殺人鬼の主人公が何も知らない愛娘と大人気アーティストのライブに訪れたところ、ライブは情報を掴んでいたFBIによるトラップだったという話。
古畑スタイルの犯人視点ドキドキもので、FBI側は殺人鬼の顔こそ分からないものの特徴に当てはまる白人男性をライブ中に片っ端から取り調べる。出入り口も完全封鎖(観客は何も知らない)で主人公はあの手この手で脱出を図る。
割と「そんなことあるかい」 の連続で、真面目なサスペンスというよりエンタメ全振り系。特に主人公の思惑がトントン拍子でうまくいったり、スタッフがありえないほど無能だったり。これはエンタメを楽しむものと割り切れば楽しい。
8割くらいライブ会場にいたから、このシチュエーションで完結すると思いきやライブ会場を出てからも結構展開が続いた。
包囲網を突破するため歌姫の車に娘と共に乗せてもらい自宅まで送らせた主人公(これもちょっと都合が良すぎるが)、しかし歌姫は凶悪な主人公に一矢報いるため主人公宅に上がり込み大胆な行動に出るのだ。が、歌姫の作戦が奇跡的にうまくいき警察も到着し一件落着と思ったところで更にもうひと展開ある。ボリュームたっぷりではある。
娘が純粋に歌姫の大ファンで父親のことも大好きなのがしんどい。テイラー・スウィ○トの22ガールみたいに歌姫と一緒にステージに上がれる一人に選ばれて(この選ばせ方も嘘みたいな方法だが)人生最高の一日だったはずが、これ以上ない最悪の一日へ。
まず父親の犯罪内容もドン引きだし、それがバレて開き直った父親の醜態もキツイ。幸せな家庭を壊されたと理不尽にキレる不気味さよ。
単に追われて逃げて逮捕される話かと思ったら一応驚きの真相もあったりして、脚本を頑張った感はある。主人公を好きになれないので続編がありそうな終わり方はなんとも。FBIのキレキレプロファイラーおばさまは格好良かった。
シャマランは今回もバッチリ出演してたけど、歌姫役の人がガチ娘というのを後から知ってびっくりした。めちゃめちゃ宣伝するな。最近映画を作ったっていうのはこの娘なのかな? それとも姉妹がいるのかな。
コンサート中にめちゃめちゃ離席するし、他にも離席してウロウロしてる人が大勢いるのも地味に気になった。歌ってる最中にこんな抜け出すもん? 自分が隣の人だったら目の前を何往復もされるの普通に鬱陶しいな。そんなもんなのかな。ライブのターンは実際に行った時のことを思い出してちょっと懐かしかった。
2024-10-26