ハロウィン THE END

Halloween Ends

ハロウィンの惨劇から40年。姿をくらましたマイケルの邪悪な精神が、冤罪の青年を闇堕ちさせていく。

ハロウィン THE END

Halloween Ends

ジョン・カーペンターのオリジナル版を鑑賞したので、ハロウィンの夜に心置きなく最新作をチェック。流石に完結編のようだった。ジェイミー・リー・カーティスもマイケルももう老人だし。

今回は若干趣向を変えて、マイケル無双ではなくマイケルに影響された青年が闇堕ちしていく話。最終的にはマイケルも暴れるんだけど、メインは青年とそれに惹かれるジェイミーの孫娘。

オープニングが素敵。オリジナル版みたいにハロウィンの夜に子守バイトを務める青年の視点。イタズラで隠れた少年に躍起になっていたら、不慮の事故で少年が死亡してしまう。状況証拠的に青年は殺人犯として裁判にかけられるが、一応は事実が認められ冤罪に。しかし世間や少年の母親からの風当たりは強く、青年は街で殺人犯として見られるように。
同じくサイコパスとして奇異の目で見られるジェイミーは青年に歩み寄り、孫娘との仲を取り持つ。ジェイミーの目論見通り、孫娘と青年はいい感じの仲に。しかし過激化していく街の人々からの扱いに青年は段々陰気に歪んでいき、そして地下水道に隠れ住むマイケルと相対していよいよ悪に染まっていく。

とりあえず一番に印象に残ってるのは、先生のおじさんが日本の桜を見るために日本語を勉強中で「シャツを無くしました」って日本語を披露してくれたこと。びっくりしたわ。二人でぜひ来てほしい。

子守り中の少年が『遊星からの物体X』を観てたのはニヤリとした。でも子供が見るにはショッキングすぎるだろうと思ったら、青年もそうコメントしてて安心した。

もうマイケルの威厳はほとんどなく、怪力だけが特徴の哀しきモンスターみたいになっていたのが寂しい。けどもうお爺ちゃんだろうしフィジカル的に流石に無理があるのだろう。
そしてジェイミーも邪悪がどうのこうのと言い回しがスピリチュアルだから愛想を尽かされるのだろうと思う。もっと納得してもらえるように言えば街のみんなや孫娘も寄り添ってくれたろうに。

ずっと青年に付き纏っていた不良集団の、唯一最初から最後まで止めていた少女が最後にまとめてやられてしまったのは切なかったけど、まあ奴らと一緒になってつるんでいたら関係ないんだろうな。怒っていたら止めていたメンバーなんていちいち覚えてないだろうし。青年のキレっぷりが窺える暴れっぷりだった。

大勢の前でプレスされたからマイケルも完結だろうが、今回で邪悪が継承されることも証明されたので次なるマイケルにも期待。
2024-10-31