ミザリー

Misery

交通事故で両足を骨折した大人気作家がファンである女性に救出・介抱されるが、女性の正体は狂気に満ちた異常者だった。

ミザリー

Misery

観たことあるけどうろ覚えだったので配信スタートしてたやつを鑑賞。
これこれ、この雰囲気が素敵。90年代の真冬、郊外の山奥に佇む一軒家で両足骨折の作家が狂気のファンに軟禁される。状況の異常さに対して景色は穏やかなのが不気味で良い。

すっかり忘れてたけどこのお話は保安官のおじさんもかなり立ち回ってたんだな。編集者から捜索願の電話をもらった時は軽い感じで受け流してたけど、そこはベテラン、視点も鋭いし発想も柔軟。犯人確信の決定打はちょっと映画チックだったけど、まあ怪しいと目をつけた相手はドンピシャだったから証拠は後押しって感じだ。

保安官夫婦の仲睦まじい様子が沢山映っていただけに、最後豪快に撃ち抜かれるシーンは普通にショックだった。マジで忘れてた。やられそうではあったけど悲しいなあ。

主人公が開幕早々両足をやられ身動きが取れないというハンデが面白い。みんなおばちゃんって言うけど女の人結構若いと思ったな。ちょっとぽっちゃりしてるだけで。
それにしてもこの女の人の顔立ちは絶妙。パァーっと笑えばかなり善人に見えるのに、死んだ表情で睨みつけてくる時の嫌な感じ。奥二重だからか、パッと見開いた時は表情豊かだけどグッと睨むと一重っぽくなる、それもあるのかな。本当に絶妙だ。

作家もはじめは親切な人だと穏やかに応対してたけど、女の人が癇癪起こした時のドン引きっぷりには同情する。怖いよな、こんなのと山奥で共同生活は。いかんせん生活の介助は全てしてもらってるから逃げようが無くてしんどい。

部屋を解錠して包丁を隠し持ったり、怪しい薬を飲まずに集めて女の人のワインに入れようとしたり、作家側も色々奮闘するけどことごとく失敗するのもハラハラして楽しい。
しかしこれをまだエンタメとして楽しめるのは被害側が男の人で加害側が女の人だからだな。これ逆だったら恐怖値というか不快感は跳ね上がると思うわ。全体的に本当に絶妙なバランスで良い。

女の人の、「フェアじゃない」って意見はちょっと共感したわ。前作のオチを次作でしれっと変えるのは。
2024-11-09