詐欺紛いの除霊で日銭を稼いでいたエセ祈祷師がガチの悪霊に当たり、先祖の血が覚醒して依頼人を守る。
知らぬ間にポイントがめちゃめちゃ溜まっていたので無料で観に行く。予告の強そうな憑依村人に惹かれて気になっていた。 『新感染半島』でイケ散らかしていたカン・ドンウォンが主演、今回もハンサムである。どことなくツダケンに似てる気がする。 エセ祈祷師のコンビが依頼主の元へ赴いては胡散臭い儀式を行い、それっぽいお祓いでギリギリ生計を立てていたある日。大金を持ち込んで依頼をしてきた謎の美女が現れる。コンビは不気味な村へ案内され、そこで依頼人の幼い妹の除霊を頼まれる。 いつも通りそれっぽい除霊でやり過ごそうとしたところ少女の憑依はガチであり、現れた"何か"を依頼人と祈祷師が力を合わせて撃退する。エセ祈祷師は実は正統な祈祷師の末裔であり、依頼人は"何か"を見ることが出来る目を持っており、少女に憑いていたのはその依頼人の目を狙っている因縁の祈祷師だった。 かつてエセ祈祷師の祖父が半身を封印したその悪い祈祷師を完全に封印するため、また狙われている依頼人を守るため、かつ攫われた依頼人の妹を取り返すためエセ祈祷師は立ち向かう。 序盤のエセ祈祷師の仕事っぷりは韓国的なノリで楽しい。 適当な詐欺というよりはTRICKみたいに依頼人の生活っぷりや心理状態から何が「除霊」として納得・満足させられるかを推測して対応する。まあTRICK要素は序盤だけでガチ霊が出てからはエクソシストバトルだ。 タイトルの通りラスボス祈祷師の繰り出す憑依攻撃がメイン。ラスボスは人間の指で作った枝一本につき一体の人間に憑依することが出来る。村人が次々憑依されて強化バージョンとなり襲いくるのが楽しい。ところが複数憑依は出来ないっぽいので一体ずつしか来ない。ちょっと弱いね。 数は信者でカバーする。ラスボス祈祷師には熱心な信者たちがついており、指の提供だの主人公たちの監視・尾行だの直接的な攻撃は信者たちが担当している。途中で仲間割れがあったりもするが、この裏切り信者(主人公側についた信者)が死に際にラスボスの足に掴みかかったり、漢を見せたところはグッときた。 割とバトルもの寄りなのでそんなに怖くはない。女神の問答とかコミカルなノリもちょいちょい挟まる明るいシーンもあり。 主人公は祈祷師の末裔だけど霊体が見えるわけではなく、特殊なパワーを持っているとかでもない。フィジカルで伝説のチート刀を使って撃退しまくる。霊が見えるのは依頼人だけなので、ここでバイオのリベ2みたいに「あそこにいる!」「この辺か、おりゃあ!」みたいな連携を期待したけど、基本的に実体のある人間が憑依されて襲ってくるのでそういうのは無い。 ラスボス戦も祈祷師vs祈祷師の肉弾戦で見てる分には楽しいけどエクソシスト感はあまり無い。憑依技が使える人間とチート刀持ちの人間の戦いだ。 ややむごたらしいシーンもあるけど、主要メンツは犠牲ゼロでハッピーエンド。カン・ドンウォンもハンサムなのでまあ良いか。