ゴーストシップ

Ghost Ship

漂流する船のサルベージを依頼された一行が乗り込んだところ、それは曰く付きの幽霊船だった。

ゴーストシップ

Ghost Ship

やたら評価が高いので帰省した時に母&姉と共に鑑賞。
ぶっちゃけ好きな感じのホラーでは無かったけど母にはちょうど良さそうな具合。

オープニングは感激した。しかしオープニングを超えてくる興奮はそれ以降特に無かった。
それというのも最初は豪華客船で起きた恐ろしい事件から始まるのだが、デッキでダンスパーティーをする人々に混じって少女が船長と踊ったところ何かしらのワイヤーが切れてビーンとデッキいっぱいに張ってしまう(伝われ)。そのビーンでなんとダンスをしていた人々が全員真っ二つに切り裂かれてしまったのだ(伝われ)。地面に対して水平に、上半身と下半身に千切れる感じ。そう。で、背の小さな少女だけは無傷で済んだ。少女が恐る恐る顔を上げたら、守るように少女を抱き抱えていた船長の顔が真っ二つに……。

思っていたより豪快でむごい始まり方にうおー! と期待値大。しかしそこからゴーストシップに入って怪異が起こるまでがまぁ〜長い。

依頼を受けては世界中の海でサルベージするチーム。そこにある男が廃船を回収して欲しいと依頼をよこし、その男と共に目的の船へ。突如現れたその廃船は妙な状態だったが、職務を全うするためチームのメンバーは船に入っていく。
既に船に入るまでがテンポ遅めで若干退屈してたけど、ここから怪異が連発するぞと身構えたらここでも別に派手なことは起こらない。主人公が一瞬少女の霊を視認しただけで、まずは普通に戻ってくる。なんだべ。そこからも船の中に入ったり出たり、自分たちの船で作戦会議したり。目的はサルベージなので船の状態確認や修理方法の相談がメインであり、恐怖演出までが結構緩やか。

中盤過ぎたあたりでようやっと派手めな怪奇現象が起きる。散々船でビビり散らかされたあと、とにかく乗ってきた方の船を走らせようとしたら謎の力によりガス栓が操作され大爆発。もはや幽霊船の動力を修理して帰るしかない事態。
とまあここでも作戦会議が挟まったり、平穏と怪奇現象のターンが交互にやってくる。単純な己としては船に入る→大騒ぎくらいがテンション持続できて楽しいけど、それではB級になってしまうのかもしれない。

穏やかに観てたけど、オープニングのぶった斬りの次に食らったのは船長の末路。
おかしくなってしまったから落ち着くまでここに閉じ込めておこう、とメンバーが入れた部屋(ガラス張りで中は見える)にいつの間にか海水が満たされていて船長が溺死する展開。自分が閉じ込めた相手がこういう亡くなり方ってかなりダメージでかい……ここは恐ろしかった。

幽霊船ということではあるが、真相はオカルト寄りだった。船に魂がいっぱいになったらあの世へ納品するという悪魔が元凶という感じ。そいつの正体はなんと……! という驚き展開もある。

『Until Down』系として名高い幽霊船のホラーゲームのモデルになった映画という風の噂を聞いたけど、確かに雰囲気というかちょいちょいゲームでも見た展開があって楽しかった。金塊とかね。オチは若干違ったけど。ゲームの方も久々に見てみたくなった。
2024-07-26