ナイトスイム

Night Swim

元メジャーリーガーがリハビリ用にプール付きの一軒家を買って家族と引っ越す。しかしプールは呪われた水で満ちていた。

ナイトスイム

Night Swim

巷で話題なので観てみる。チネ・ラヴィータが無くなってしまったのでフォーラム仙台へ。

なんとポップコーンが販売されていた!! 去年は無かったのに。嬉しいので早速購入していざ鑑賞。しかしジュースの蓋がちゃんと閉まっておらず、上映早々持ち上げた途端パカーンと外れて思いっきり体にぶちまけてしまった。退場したら映画が観れないので、一生懸命拭いて耐え抜いた。
いつも蓋部分を持っていたから、いつかやらかすと思っていた……。夏で良かった、ナイロン100%の速乾ズボンで良かった、何よりいつも頼むコーラではなくジンジャーエールにしといて良かった……などなど不幸中の幸いではあった。白いセーターにコーラぶちまけて凍えながら帰るとかじゃなくて本当に良かった。

拭いたり氷回収したりズボン捲ったりで正直映画どころじゃなかったけど、ビビらせシーンはちゃんと怖かった。音がデカい。
水底での見せ方が良い。真っ暗な水中からヌゥッと化け物おじさんが迫ってくるのとかとても怖い。でもそういうのを期待していたので嬉しい。

地味にプールホラーのジャンルは初めてだったのでその辺も新鮮だった。オチ的にはプールの真下から水が沸いてくるのでそれを使っていたが、それが実は曰く付きの泉があった場所だったという話。
泉に選ばれし人間は願いを叶えられるが、対価として生贄を捧げなければならない。そんなことはつゆ知らず引っ越してきたのが主人公一家。病気で現役を引退したメジャーリーガーの主人公は、プールでリハビリを始めた途端驚異的な快復に向かう体に、再び脚光を浴びることを夢見てプールに取り憑かれていく。一方でプールは犠牲を求めて主人公に子供を溺れさせようとしたり、プールに入った主人公の家族を殺しにかかる。

もちろん水流で殺しにくるようなしょっぱい殺法ではなく、(多分)泉に囚われた亡者たちが恐ろしい姿で襲ってくる。
それでも泣けるのは前の住人で母に見殺しにされた少女の存在。病弱な兄のため生贄にされたのだが、死後も母を探してプールを彷徨っている。その少女が最後の最後に水中から脱出しようとする主人公の妻子の前に現れ、脱出口を示してくれる。泣ける。
そこの演出も素敵だった。四方八方から亡者たちに襲いかかられ、必死で息子を抱えて水面を目指して泳ぐ妻。それを止めて、水中でコインを放ってみせる少女。コインは上の方へ浮かんでいく……。そこで自分たちが水面ではなく底に向かって泳いでいたことに気づいた妻子は反転して無事に脱出する。

しかしこれテンパってたらコインが沈むべきなの忘れて普通に泳ぎ続けそうだけど。アホは生き残れない。
短くて普通に怖くて分かりやすいホラー。オチもスッキリ。ジュースを溢さなければもっと満喫できそうだ。ちゃんと鑑賞後スタッフさんには報告して謝った。次からもう溢さない。
2024-07-12