日本に道場を構える師匠が謎の急死。後を追うように兄も何者かに殺され、真相を知るため弟が日本へ乗り込む。
ブルース・リーがサムネになっているけど観てなかったやつを観てみる。これも死後に作ったツギハギものであった。見たことあるブルスリのカットがめっちゃ出てくる。 まあひどいもんだがこれも味ということで楽しんでいる。 ブルスリのカットのかなり強引な使いよう、突然ぶっ込まれる本人映像(お葬式映像も)、ヘリで棺桶さらってく江戸川乱歩的無茶展開。ブルース・リー追悼映画ということで、これも味だ。 嬉しいのは敵地が日本! 日本ロケだ! 偽ブルース・リーが銀座を歩く。ご本人にも来て欲しかったなあ。 『酔拳』の敵・鉄心が今回のラスボスなわけだけど、ぼんやり観てて普通に予想外だったので「い、生きてたのか……!」と主人公っぽいリアクションをしてしまった。何か悪役でも鉄心は好きなんだよな。酔拳のイメージがでかい。 それで言ったら中盤に登場する白人は『蛇拳』のエセ宣教師の人だったな。片腕の男はどことなくモンチョイに似てる。 ツギハギながらもブルース・リーが謎の死を遂げた鉄心の葬式参列のため、日本を訪れる。巨大な闇の存在を感じていたら、なんと納棺の途中で謎のヘリが飛んできて棺ごと持っていってしまう。棺に飛びつきしばらくぶら下がっていたリーだが、ヘリに乗る人物から銃撃され落下してしまう。そして死亡。 そこから主人公が問題児の弟に交代する。酒池肉林に溺れて修行を怠っていた弟だったが、兄の非業の死を知り決意新たに日本へ渡る。鉄心の養子である娘の居所を突き止め、鉄心及び兄の死の真実を追う。 タイトルが Game of Death Ⅱと出たので一応『死亡遊戯』の続編という位置付けらしい。 細かい繋がりは気にしないけど、前作が中ボスを倒しつつ上へ上へと登っていくのに対して、今回は下へ下へと降りていく。それというのも死亡の塔が地下へ延びているからだ。 中ボスは原始的な虎皮野郎にダルシム風の僧侶だけど、死亡遊戯の巨大外国人とヌンチャクマンに比べたらやっぱりインパクトは負ける。見た目から入ったらあかん。 後半主人公である弟が魅力的かと言われると、こちらはブルスリ及びチェンを一通り浴びた後なので今一歩という感じではある。それでもブルース・リーのジークンドー所作を再現していて嬉しかった。すり足が若干違う気がしたけど、兄弟の個性ということに違いない。個人的にホァーーの怪鳥音の再現は別にしなくて良かった。 香港アクション映画が意外と雑に作られていることは何となく分かってきていたが、ここまで潔いと味として楽しめるようになるもんだ。替え玉、ツギハギ、吹き替え何でもありだ。その上でやっぱりちゃんと作り込んだ回が面白いんだから映画はやっぱり分かりやすい。