無一文の青年が花売りのおばちゃんから花を買ったら、ギャングのボスになっちゃったけど奇跡が重なる話。
ジャッキー映画50周年公開記念で4Kリバイバル上映! しかも未見のミラクルも。よっしゃあ。 その前に売店に行ったら公開記念グッズがあって喜ぶ。缶バッジとキーホルダーがそれぞれランダムだったので、2つずつ買って開けてみる。やったー! 4作で被りなし! 特典ポストカードも貰ってウキウキで鑑賞。 髪短めのチェン。香港でカモられて一文無しになり項垂れていたところ、優しい花売りのおばちゃんから花を買ったら次々とミラクルが起きる話。 白昼堂々ギャングの抗争に遭遇し、追われている側のボスを助けたら流れでチェンが次のボスとして指名されてしまう。 慣れないギャング稼業の中、共同経営者の娘に振り回されたりライバルギャングに狙われたり裏切り部下に翻弄されたり。自身の命も危ない状況で、花売りおばちゃんの娘が婚約者とその親を連れて急遽帰省するというので更に大騒ぎ。なぜならおばちゃんは娘とその縁談のため、自身の境遇を誤魔化してお手紙を送っていたからだ。恩人であるおばちゃんをセレブにするためにチェンたちが必死で人肌脱ぐ。 いわゆるハリウッドのドタバタ連続ミラクルストーリーのテイストだけど、それらと一線を画すのはとんでもないアクションだろう。久々に時代劇を脱したチェン映画を観たけど、もはや感動を覚える格闘シーンの凄まじさ。 格闘はレストラン、市場、工場くらいでいつもと比べたら少なめ。それを補うかのようなハイレベルな殺陣。小道具や地の理を活かしたアクロバティックな戦いは本当〜に面白い。やっぱし80年代チェンは大爆発してるなあ。 うひゃー! と大興奮の大技がポンポン繰り出されるのに、劇場だと巻き戻しが出来ないのが歯痒い。見逃さないよう真剣に見入るしかないので、初見作品はまあまあ勿体無かった。 しかしこうやって必死で身分を偽って誤魔化す系は、どうせバレることを予期してなかなかストレスなので、大好きかと言われたらそうでもない。アラジン然り……アラジン然り。全然観ていないからパッと出てこないけども。 それでも意外なのは最後までバレずに嘘を貫き通したこと。 大抵この手の話は正直であることを美徳として、最後にはバラすorバレるからの「そんなあなたでも受け入れる」感動〜的な展開になるもんだ。 しかし花売りおばちゃんの人柄で最終的には本当の大物たちが協力し、無事に縁談パーティーが成立して娘夫婦を見送るという締め。嘘をつき通したというと聞こえは微妙だが、おばちゃんが"その人格によって本当のセレブになった"というシンデレラストーリーということなら良いと思う。流石にあそこから「じゃ、元の花売りに戻っていただいて」とホテル暮らしの支援を援助を断つはずは無いと思うし。 ぶっちゃけ自分的には貫いた方がハッピーエンドなので文句は無い。人を不幸にする真実は墓場まで持って行けば良い。ワハハ。 各作品で見たことあるお馴染みのキャストが総動員で楽しかった。ユン・ピョウは戦いも絡みもしないマジのちょい役だったな。サモハンはちょっと揉め事起こしたら雑に死刑宣告されててだいぶ笑った。小峠より先を行くキンポー。 それにしても劇場で観るとやっぱり良い。ポリス・ストーリーのリバイバルも見ちゃおうっと。