炎の大捜査線

火燒島

刑務所と犯罪者の癒着を疑い、自ら投獄され潜入捜査をする主人公。そこで悲惨な現場を目の当たりにする。

炎の大捜査線

火燒島

まだ見ぬチェンを観る週間。しかしこちらは主演というわけではない、またしてもサムネにやられたな。

出演陣は賑やかなのにかつてないシリアス回。こんなの聞いてない……!
内容はしっかりクライムもの。死刑執行済みのはずの男が警察署長を殺害して自身も死亡する事件が発生。刑務所の癒着を疑った一人の捜査官が、自ら罪人として刑務所に入り潜入捜査をすることに。この捜査官が主人公。
刑務所内での揉め事や派閥争い、看守の横暴により混乱を極めた刑務所で、最終的に主人公は看守長を殺害してしまい死刑になる。
しかし目を覚ますと主人公はまだ生きており、自身が"死刑執行済みの罪人"となる。政府の目論見で、死刑囚たちは皆特攻隊として極秘の任務を任される仕組みになっていたのだ。

それにしても暗かった。主人公以外は助からない。
刑務所にいたサモハンは男手ひとつで育てている小さな息子が気がかりで、なんとかして脱獄しようと企てる。しかしパトカーを奪って逃げようとした時、止めようとした看守を轢き殺してしまう。よって死刑。
八百長を断って恋人を襲われたチェンは手術代を工面するためにカジノでイカサマをし、追ってきたオーナーをはずみで殺害。過失致死で刑務所に入るが、復讐に燃えるオーナーの兄によって決闘を申し込まれる。決闘には勝ったが兄は殺さず、殺し合いを煽る看守たちに殴りかかる。よって死刑。
オーナーの兄もそれを見て看守たちに飛びかかったところを撃たれて捕まる。そのまま死刑。
主人公は刑務所の親友を殺されて激昂して全ての黒幕である看守長を殺害。死刑。

上記4人が死刑を偽装されて特攻隊を組まれる。ホッとしたのも束の間、決死のミッションの最中で主人公以外は皆殺されてしまう。えぇ〜……。
先輩の助けによりからくも生き残った主人公は、諸悪の根源である政府の男のもとへ行き銃を向ける。すんでのところで先輩が止め、根源は真っ当に逮捕されて幕引き。主人公は無事に恋人と再会してエンド。

暗すぎる。こんなにキャラが死んでしまうとは、良い奴も悪い奴も一掃されてしまった。死刑を免れたところでテンション上がったのに、やっぱりやられてしまうなんて。上げて落とすやり方である。

そして何やら刑務所の連中が横暴な看守たちに団結して抗う熱い男たちのように描かれていたが、みんな犯罪者だと思うと複雑だ。唯一主人公は正義感溢れていたけども。
親友のやられ方が悲惨すぎてドン引きである。あんなに良い奴だったのに、人違いで火だるまになって焼死。そんなのってないよ……死んで欲しくないキャラがぽんぽん死ぬのでしんどい。クライムらしくはあるけどチェン映画は明るくあれ。

エンディングでNG集が入ってどうにか心救われた。ダントツでNGの多いチェン、次は楽しい映画に出ておくれ。
2024-04-29