『コカイン・ベア』のところが新作出したらしいので観に行く。タイトルからしてゴキゲンで良いじゃないか。
ゴールデンウィーク、コナンとゴジラで大賑わいの映画館で一人キラー・ナマケモノのシアターへ突き進む。
オープニングから良い。
ジャングルにてかわいいナマケモノがワニに喰われたかと思いきや、腹をかっ割いて邪悪な顔で這い上がりタイトルどーん。グレムリ◯とかチャ◯キーを初めて観た時のエモーショナルなワクワク感。ナマケモノもCGではなく人形というアナログっぷりが素晴らしい。コカイン熊は露骨なCGだったのに、デカめの方向転換をしたようだ。
思ったよりドラマ要素が強く、ナマケモノが本格的に暴れるのは割と後半。
舞台は女子寮、最後の大学生活で華々しい生徒会長に憧れる主人公。邪悪な一軍女子・ブリトニーの立候補に会長の座を諦めかけていたが、ブリーダーの家からナマケモノを連れ出したことで全てが一変する。
ナマケモノ人気で主人公の株が急上昇し、元から底なしだった承認欲求が更に加速していく。親友の心配も聞き入れず選挙期間を奔走していると、競合のブリトニー陣営の一軍女子たちが次々姿を消していく。そして開票日の夜、遂に惨劇が起こる。
ちょっとナマケモノが何をしたいのか不明だけど、タイトル通り馬鹿馬鹿しくて楽しかった。
ナマケモノはPCもスマホも操作できるし、車も運転できるし、刀も扱える。ちょっと喋れる。最後の「パナマ……」でめちゃめちゃ笑ってしまった。故郷だからね。
主人公に懐いたから良かれと思って一軍女子たちを一掃しているのかと思いきや、最後には寮生を全滅させにかかってるのでただただ凶暴なだけらしい。チャ◯キーだ。
重篤の親友が更に襲われた時は「えぇ……親友は殺さないでよ……」と引いてしまったが、無事に生還して嬉しかった。死なないで欲しいキャラが生き残るのは良いこと。そもそも親友何も悪いことしていない上に、ナマケモノを故郷に帰してやろうと頑張っていたし。それを執拗に襲いかかるから、故郷帰りたさに暴れてるわけでも無いんでしょう。やっぱりナマケモノの意図はイマイチ分からない。
大体軽いノリで展開されるけど、現代の若者に向けたメッセージはきちんとある話。要するにLet it be。何のコンプレックスも無きゃ簡単な話だけど、そう上手くいかないのが青春ってもんよ……と思いつつ。大学四年はもう青春じゃないか。就活だ。
直接的な殺傷シーンは映らないから全年齢で軽く観れる系統だった。
そしてタイトル、Houseって付いてるけど何だろう。"生獣の館"ってことかな。
公開日翌日に行ったら入場者特典でステッカーもらった。めちゃくちゃ可愛かったので普通に嬉しい。
2024-04-28