ヴァチカンのエクソシスト

The Pope's Exorcist

廃墟を売り払うため帰ってきた一家の息子に凶悪な悪魔が取り憑く。凄腕の祓魔師と新人の神父が立ち向かう。

ヴァチカンのエクソシスト

The Pope's Exorcist

やたら日本でヒットしていた映画、配信スタートしていたのでウォッチパーティーで鑑賞。
テンポが良く程よくショッキングで普通に楽しかったけど、そんなに大絶賛される感じとも思わなかったので、自分はやっぱり悪魔系ホラーにさほどハマってないんだろう。

やはり勝利条件がスピリチュアルで曖昧なものは己に向いていないっぽい。
祈れば勝てる、詠唱すれば勝てる、名前を知れば、罪を赦されれば勝てる……分からん、ファイトしようぜ。相手は憑依された少年だからマーシャルアーツで解決出来ないもどかしさも有り。それがエクソシスト系の醍醐味なんですけども。

悪魔案件は十中八九脳の病気か狂犬病か破傷風だと思っているので、ノンフィクションと言われるともはや斜に構えて観てしまっている節がある。とはいえラッセル・クロウも序盤で精神病が9割と言い切っちゃっていたので「やっぱりそんなもんか……」と静かに納得。その中で今回は異例のガチ悪魔(それも最強クラス)ということらしい。

後半からウトウトしてしまっていたけど、"複数憑依"はテンション上がった。響きと実演のターンが。少年に憑いたまま少年の姉に取り憑いたところは「複数憑依だー!!」と一人はしゃいだ。パーティーなのに一人。

結構ギリギリまで少年を縛ることはしなかったので、動き回るタイプの悪魔ではないみたい。ひっきりなしに霊障起こしまくる感じ。鬱陶しいやっちゃ。

ほんでやっぱり思うのは己はキリスト教に向いてないらしいこと。懺悔のシーンを見ると、神に赦しを請う前に迷惑かけた相手に謝れやと思ってしまう。嘘ついたなら嘘ついた相手に、不倫したなら裏切った相手に、人殺したなら遺族に。直接迷惑かけた相手に向き合って罪を償わない限り許すも何も無いでしょう。神父が赦そうって言ったらオールOKなのかよ、なあ! と思ってしまう。まあカウンセリングみたいなもんなのか。

終盤で神父がっつり取り憑かれたけど生き残って良かった。迷わず首を吊ろうとした漢気は凄いぞ神父。
最後メン・イン・ブラックみたいな神父組織の本部が登場したけど、続編を作る気満々らしい。これから世界中をまわって最強悪魔をぶちのめすぞと。それはそれで良いけどラッセル・クロウとあの新人神父のタッグならま〜次は別に観なくて良いかなあと……思ったりしたら日本の多くのファンに悪いのかなあ……。

今こそ毛ほども記憶が無い『コ◯スタンティン』を観直す時か。
2024-03-24