スクリーム3

Scream 3

またしても猟奇的連続殺人事件の模倣犯が現れ、遂に真犯人と主人公は宿命の対決を迎える。

スクリーム3

Scream 3

二作目と一緒に借りて続けて鑑賞。しかしGEOよ、破損が凄いぞ。良い所で洒落にならないほど映像が乱れて(何なら白画面で固まって)残念。

今度は例の事件を映画化した『スタブ』の続編制作中に出演者が次々やられていく。そしてやっぱり事件の生き残りや主人公も命を狙われる。模倣犯を殺してもまた現れる模倣犯、そろそろ本当に気の毒になってきた主人公。

大学を卒業した主人公はいよいよ山奥に引きこもり、リモートワークをこなして生活をしていた。ワンちゃんとは一緒だが、事件に懲りて人との交流の一切を絶っていたのだ。
模倣犯による連続殺人を知った主人公は、最初の事件から深く関連している母・モーリーンについて考え込むようになる。最初の真犯人はモーリーンに父を奪われ家庭崩壊したという青年、次に生き残りを殺しにきた犯人はその青年の母――モーリーンに夫を奪われた立場――である。そして今また自分と生き残りを狙っている殺人犯が現れたのだ。「母があんなことさえしなければ……」とぼやく主人公。それはそう。ぶっちゃけ何の罪もない主人公にとってはとばっちりでしかない。

それまで母のことを尊敬し愛していた主人公が、壮絶な体験を重ねたことでその人物像を疑い出す。モーリーンの母の側面しか知らなかった主人公は、殺人現場に残された写真から新たな真相に近づいていくのだ。

正直『スクリーム』がこんなにゴリゴリのサスペンス映画とは思わなかった。一作目から犯人探し要素は大きかったけど、そこから三部作構成で展開していくとは。
三部作の完結編というだけあって、今回の真犯人はしっかり一作目からの犯行を内包していた。これまでのメタ臭い世界観がここに来て回収されるのも綺麗で良かった。

流石に刑事は怪しすぎて逆に引っかけだろうなとは思ったけど、最後の唐突な合流はあんまり強引だな。
それにしてもこの刑事、バチバチにハンサムで映るたびにドッキドキした。『魔法にかけられて』の王子の若い頃か、これぞハリウッドという感じのハンサムっぷりだ。しかし最終決戦ではいいところが無さすぎて情けない。こんなに格好良いのに全然活躍せずノされてしまっている。
やはりホラー映画の根底は持たざる者たちの復讐なのかもしれない。モテざる者たちとも言う。

最後まで監督もキャストも変わらず三部作乗り切っていて見やすかった。最終決戦で映像乱れるのはご勘弁だけど。
キャリー・フィッシャーのサプライズ出演は一体なんだったんだろう。
2024-02-22