"それ"がいる森

"それ"がいる森

森で行方不明になった少年。熊に襲われたものと思われていたが、少年を襲ったのは得体の知れない"何か"だった。

"それ"がいる森

"それ"がいる森

  • 森で行方不明になった少年。熊に襲われたものと思われていたが、少年を襲ったのは得体の知れない"何か"だった。

  • カテゴリー
    ホラー邦画
  • 公開年
    2022

  • 監督
    中田秀夫

  • 主演
    相葉雅紀

Primeに来てたので洗濯畳みのお供に。現代の邦ホラー、清水崇か中田秀夫の二択しか無い気がするけども。広告はこの辺しか見かけない気がする。

シンプルな内容で気軽に観られる。曰く付きの森で小学生が行方不明になり、熊の仕業かと思いきや宇宙人だった。個人的には熊の方が怖いし観てみたい内容だけども。

それにしてもここに来てまさかのゴリゴリのグレイ型、ゴリゴリのUFOが登場するとは。一周回ってこれがロマンなのかもしれないが、ビジュアル丸出しになると「おぉ……笑」となった。CGがぁ〜……やっぱり我が国は厳しいところがあるのかな。予算もそんなにかけられないものね。
もはやどこか懐かしさを感じるぬるぬるツルツルのCG宇宙人が襲いかかる。

中盤までは正体不明の何かに襲われ子供たちが失踪、大人たちが殺害されるという不気味な展開。
目の前で友人を失った主人公の少年は自責の念に苛まれ、一人でその"何か"に立ち向かう。父親もまたそんな息子の様子に心身をすり減らし、自分の手で"何か"を突き止めようと奔走する。
終盤はいよいよ宇宙人が姿を現し、複数で森の近くの小学校を襲撃する。この辺は完全にSFホラーだ。

気軽に観られるので良いんだけど、衝撃だったのは襲われた子供達が誰一人助かっていないところ。
あくまで"行方不明"ということで第一被害者の少年もずっと引っ張られていたのに、「宇宙人は子供を食べて繁殖していたんだ!」と判明して以降その少年への心配発言は消滅する。主人公たちがさらりと少年の死を確信して受け入れた。こちらはビビってるのに。

いけすかないけど何だかんだ友達、な少年も学校で攫われて森まで連れて行かれたけど。主人公が気合いで追いかけて見つけ出すが、力及ばず目の前で友達は食べられてしまう。ええーっ助からないんかい!!
こんなコンスタントに子どもが見えないところで食われまくっている事実は衝撃だった。絶対助かる流れだったのに、主人公以外の目をつけられた子どもは漏れなく助からない。そんなあ。

しかも最後は運動会開催、締めは「そろそろお母さんのところに帰っちゃうんだな……」「僕、ここに残って一緒に暮らす!」なんてヒューマンドラマ的ほっこりエンドに落ち着かせている。
こ、こんなに人が死んでいるのに……こんな小さなエリアで……。

子どもはサクサクやられてしまうが気軽に観られるSF。
2024-02-04