久々の劇場ホラー。なんだか怖そうなので観る。今年最後の映画館。
怖いというよりキツい。いわゆる「ソレが見える人だけ破滅していく系」である。これは主人公が母親に取り憑かれて自滅していく。
予告イマイチ分からなかったけど、若者が降霊の儀式にハマってたってことなのか。なんでわざわざ儀式するんだ、宗教か? と思ってたけど普通に楽しんでただけだった。理解が出来ないわ。
儀式はめっちゃインスタント。キャンドル点けて手の像を握って「トーク・トゥ・ミー」と呟くと、その人の目の前に幽霊が現れる。続けて「レット・ユー・イン」と告げると憑依する。んで制限時間90秒で憑依っぷりを楽しむというもの。
憑依されんのめっちゃ嫌だけどな。自分の体で何されるか分からんし。しかも撮られてるんでしょ。海外陽キャと分かり合える日は来ませんわ。
拘束するのが胴体だけっていうのも詰めが甘い気がする、手縛んなきゃダメじゃない? 案の定目玉を抉ろうとする奴現れるし。
掴み良い。パーティーにて部屋に引き篭もる青年が兄に連れ出されて、衆人環視の中で唐突に兄を刺す。その後自分を刺す地獄絵図。ひょー。
お話的には調子に乗って降霊に参加した親友の弟(未成年)が90秒までのところを2分強憑依させてしまい、異様な自傷行為に走り瀕死の状態になる。それというのも憑依したのが主人公の亡くなった母らしく、会話したさに主人公が憑依を続けさせたからであった。
意識の戻らない重症の弟の姿に家族はブチギレ、主人公は接触を禁じられる。拒絶されたショックと罪悪感で押し潰される主人公はさらに儀式を繰り返し、母親との会話を試みる。やがて儀式をしていない時でも母親や他の霊まで見え始め、心身は衰弱していく一方。
さらには霊の幻覚で親友の彼氏にも拒絶され、親友に突き放され、寄り添ってくれた父を刺してしまう
。
そして母親に親友の弟を救う方法を相談すると、もう殺してやるしかないと告げられる。入院する弟が悪霊にしか見えない主人公は車椅子のまま彼を連れ出し、道路に飛び込む。が、間一髪間に合った姉により弟は助かり、主人公だけが轢かれてしまう。
目が覚めた暗闇で差し伸べられた手を握ると、周囲には降霊の儀式を行う若者たち。主人公が憑依する側となりエンディング。
割とショッキングなシーン多し。未成年がえげつない自傷するのとか見ていてとてもしんどい。頭を強打する音が爆音で胸が痛い。昏睡している間も地獄の苦しみを味わっているなんて描写、無理無理……後半はもはや心臓押さえて観てた。キツいなあ……。
多分見えてた母親はただの悪霊だったんだろう。ていうか憑依した少年を洒落にならないくらいグチャグチャにした時点で自分だったら母親だとは思わない。母さんはそんなことしないさ……。
父さんは嘘をついていないだろうし、「彼は永遠に私のもの」とか言っちゃってるし。
主人公が霊を見始めちゃったの、二回目に母と会話したあとキャンドル消してなかったんじゃないか? 一緒に寝転がって眠っていたし、儀式終わらせずに寝たのよねアレ。
それで行ったら弟の時もキャンドル消しちまえば止めれたんじゃないかと思ってますけども。
ところで主人公が序盤の方で何度もくしゃみするのは何だったんだろう。なんの伏線でも無かったのか、地味に気になる。免疫力か、免疫力なのか。
車に轢かれたのが狐でも鹿でもなくカンガルーだったのがオーストラリアを感じてちょっと面白かった。
主人公の子がだいぶイケイケなのでヒーローものとか出て欲しいなぁと思った。シュッとしていた。
2023-12-27