催眠状態の犯人に娘を攫われた刑事。ある日銀行強盗を追っていると、催眠術で人を操る謎の男と対峙する。
最近やっと認知した監督ロバート・ロドリゲスの新作。何年やってるんだこの人。とりあえずSFっぽいので観る。 短い! 90分くらいしかない。もうちょいあっても良いけどな。 トータル・リコ◯ルでマトリ◯クスな話だった。主人公の刑事が娘を取り返すため、最強の催眠術師に翻弄されつつ真実を追って奔走する。が、主人公が見えていた世界丸ごと催眠術組織に見せられていた嘘の記憶、虚構の現実であった。 主人公は刑事でなく組織の一員、娘は最強の催眠兵器。組織から守るため娘を隠したのは主人公本人。娘の居場所に関する記憶をあらかじめ消していたため、組織は何とか糸口を掴もうと主人公をまっさらにして虚構の世界に入れさせた。「娘を探す刑事」として本人に探させる作戦で。 三回目の作戦も失敗に終わり、現実に気がついた主人公。再びまっさらにして四回目の作戦実行。が、ここで 記憶の無いはずだった主人公が虚構に抵抗する――! 正直二回目にGを踏み潰した時は「デジャヴだ……」を期待してたけどそんなコテコテなことはしなかった。 主人公刑事が娘を探し回る話で七割くらい。既に相当主人公に同情していたので、むしろ現実を知らされて「良かった娘無事だった〜〜」と安堵する。主人公が強い側かつ殺されない設定(組織は娘の居場所を知りたいため)が確定したあたりからサスペンス的なスリルは薄まったけど、そこからはスパイキ◯ズ的な楽しみ方へ。強い一家、強い祖父、そして特に強い子ども。 ベタだけど記憶喪失×家族ものには弱いな〜〜。強制的に妻から娘と自分に関する一切の記憶を消した主人公だけど、なかなか苦戦したとのこと。それに対し「忘れたくなかったから……」の言葉にほろり。戻って来れて良かったねぇ。 ラスボスポジションのおじさんがイケてる。よく見るイケおじだけど名前も出演作も全然出て来ないのでググる。ダークナ◯ト……ローンレ◯ジャー……その他諸々満遍なく出てるけどやっぱりピンと来ない……こんなによく見る人なのに……リベリオ◯とかアルマゲド◯とか、デカ目のやつもチェックしておこうかな。 何というか普通に歩いてるだけで異彩なオーラ放っている。私生活でもアレなんだろうし凄い雰囲気だ。イケてるなあ。 そしてこの人、催眠術の使い方がえげつない。人の命を何とも思っていない感じ、躊躇なく使い捨てて見殺し&殺人してしまう手際が恐ろしい。最後の最後までカマすし、この人主人公回が出ても見たいぞ。 全然続編ありそうな終わり方。催眠合戦なので身構えてはいたけど、個人的には満足いくラスト。おじさんかっこいい〜。