『海底47m』のチームが今度は地上600mだ！ 観るさ。 まずこのクライミングできる俳優陣が凄い。お話はクライミングカップル＋親友女子の仲良し３人組がいつものように大自然でクライミングしていたら、不運にも彼氏が落下して亡くなってしまうところからスタート。傷心の彼女を元気づけるため親友が地上600mのタワーの頂上を目指そうと提案。いざ挑戦で見事登り切った二人は一通り頂上を満喫し、降りようとしたところで老朽化の進んだ梯子が外れて落ちてしまう。タワーの上に置き去り、地獄の時間が始まる。 海上46時間より良い感じ。 人数は原点に戻ってたった二人、移動可能な範囲は原点より更に厳しい狭さ。それでもどうにか出来そうなことは全部やる巧い展開運び。そして全部絶望的な方に行かせる非情な展開運び。凄いもんだ。 何よりショッキングな見せ方も原点に立ち戻って、かつ変化を加えていて素敵だった。海底47mの時にかつて無いくらいゾッとさせられたあの演出、今回は警戒して見てたけど大丈夫そうだったからホッ……と油断していたところに。……ひ、ひどいことするわ……。またゾーッとした、これがあるからこのシリーズは恐ろしい。それが好きなんだけどね。 このシリーズにしか無い、この種類の恐怖はやっぱり別格。まず基本的に理不尽な加害者なんていなくて、全部自分たちのちょっとした好奇心や出来心で自然に殺されていく。どうしようもない状況になってからいくら後悔しても友達は一人また一人やられ、罪悪感も精神を蝕む。同時に孤立する恐怖も迫り来る。 これは想像力を働かせすぎると非常にキツいジャンルではある。もう助かったとしてもトラウマは確定だしね……。 でもハッピーエンドなんじゃないかな、なんやかんやこのシリーズで全滅はまだ無いからそこは割と好き。次はどこに孤立するのだろう。
2023-10-20