ジョン・ウィック コンセクエンス

John Wick: Chapter 4

とんでもない懸賞金をかけられた引退希望の殺し屋、殺し屋たちに狙われつつ自由を求めて戦い抜く。

ジョン・ウィック コンセクエンス

John Wick: Chapter 4

2023最も楽しみにしていた映画きた!! もちろん観る!!!
うおお〜〜アクションはシリーズで一番好きだ〜〜まず圧倒的にボリュームが違うけど。

コンチネンタル東京を待っていたらまさかの大阪! さ、真田広之〜〜ありがとう。ジョン・ウィックの世界に真田広之がいてコンチネンタル大阪にいて日本刀と銃を構えている、これは夢なのか。生きてて良かった。登場から既にぶち上がり。喋るリナサワヤマは初見だけど美しい、ウルヴ◯リンといい高身長な日系女性テンション上がる。
ベタベタでも良い、日本の殺し屋なら忍者に力士に侍だ。ぶっちゃけ忍者も力士もこれまで登場したことあるけど、和の国でしっかり用心棒してると良いな。忍者もちゃんと日本人らしくて、戦ってる時の「うぉっ」「くそっ」が日本人で嬉しい。強いし。

大阪戦は全員ちゃんと強くて固くて良い。3ラストの武装軍団とか、サクサクいけないからこそ急所を一生懸命狙わなきゃいけない強い敵、燃えるよね。矢で固定して撃ち抜く連携プレー素敵。
ヌンチャクGETしちゃった時にはジークンドーを見せてくれるのか!? と思ったけどまさかの両手で握ってぶん回すヤケクソ戦法で盛大に笑った。そりゃ確かにいきなりブルース・リー並にマスターできるアイテムじゃない。でもその後ちゃんとぶんぶん振って構えてくれて嬉しかった。

ドニー・イェンの盲目ファイトはま〜むずむずしたけれど。絶対やれるチャンス何回かあったところをジョンの温情で逃したっていう瞬間、結構あったでしょう。パンフ読んだら本当は座頭市イメージでよろよろ戦う想定らしかったけど、イェンの希望でスタイリッシュ系になったらしい。ほぉ〜個人的にはよろよろファイトが好きだが……あの戦法で無双は無茶だと思うもんで……ここまでファンタジーファイトを観てたのに、どうにもイェン無傷の無双は消化不良感。それでジョンと互角かそれ以上感を出してくるからイマイチそんなにファンにはならなかった。温情じゃねえのかぁ〜感がよぎってね。まイェンの身体能力的に勿体無いってのはあるかもしれない。
それにしてもイェン盲目キャラはたまたまかな。そんな被り方あるんだな。かっこいいけどね。

真田広之は相変わらずかっこいい。真田=日本刀アクションイメージまであるけど、周囲じゃ真田をアクションと結びつける人がまあいない。ハンサムだからか(?)。全体的に高齢化進んでるからそんなに違和感ないけど、真田全盛期のコンディションで参戦してたらもっと長尺でド派手なアクションをしてくれたろうに、その世界線も見てみたい。「できるだけ多く殺して行ってくれ」でその後の通り道の敵全部ジョンに相手させるノリ好き。

キャラで言ったらビル・スカルスガルド! 真田とイェンに興奮して見逃してたけど、ガッツリ登場していた。ペニーワイズの中の人という認識だったけどま〜オシャレな顔をしてらっしゃる。スタイルいいし。喋り方も何だかセクシーだ。えらい訛ってたよね。パンフ読んだら役作りらしい。ファッションもいちいち派手で上品でイケイケだ。なんやかんや渋めになってしまうメンツの中にこういう華やかなのがいると素敵。

そしてアクションについて。どこから感想述べたら良いか〜ずっと興奮してたな。
大阪戦でジョン・ウィックのターンが来たときにやっぱり一番かっこいいなー! とテンション上がった。身のこなしというか格闘の創意工夫というか。最強の盾スーツ同士だから実現されるゲームみたいなアクション、しかし格闘技や武器の扱いは生々しいリアリティ。このバランスが癖になるんだろなー。ジョンのスタイルも映画的スタイリッシュさというよりそこにあるから使う! 拾ったから使う! 奪って使う! 刺さってたから取る! という場当たり的な対処が割と多くて、その緊迫感とシリアスな笑いがまた良い。命のやりとりしてるんだから必死さは必要だ。

大阪戦の敵がだいぶ強くて楽しかったというのは先に述べたけども。
ドイツのクラブ戦は音楽がずい〜ぶん良くてノリノリすぎてどうにかなりそうだった。全体的にアクションシーンの音楽はずっと良すぎたけど、ボリューム上がってく爆イケ音楽と共にフロアにずんずん向かうジョンにはその先を予想して既に大興奮。こういうステージ結局全作あった気がするけど、やっぱり良いもんは良い。全部終わってから思い出したように逃げ出す一般人、遅いぞ。
おデブを追い詰めてからいきなり肉弾戦になったのは弾の数を数えていなかったのか、あそこ絶対一発で終わらせられそうではあった。ところであのおデブどうにも違和感あるけどやっぱり特殊メイクか。ガタイはどうにもならないだろ〜面白かったから良いか。
ドイツ戦といえばワンコ連れ兄さんのファイトがしっかり拝めたけど、この人いきなりボクシングスタイルじゃないか!? そりゃ殺し屋系譜でもないし流派は違うか。ファイティングポーズが新鮮でそれはそれで随分上がった。武装状態といい使用武器といい軍人系の流派なのかな。詳細は知らん。犬好きに悪い奴はいないと信じている。

ラストのフランス戦なんかはぶっちゃけただの悪党相手だからそんなに手こずらないけど、とにかく数とパターンが多くてテンポも死ぬほど良くて。楽しすぎて飛びそうであった。もう飛んでたと思うけど。
侯爵決闘前にしれっと潰しに来そうだなぁとは思ってたけど、あそこまで盛大に大規模に消しに来るとは思ってなかった。思わず「き、汚ね〜!」である。殺し屋じゃない奴はやっぱり粋じゃないというか何というか。
てか凱旋門の周り本当にあんなことなってるの〜!? 何車線よー絶対事故るわ……。しょっぱなガンガン轢きにくる勢いは笑ってしまった。ドカンドカン轢いて轢かれてだけどちょいちょい一般車混ざってて時々急ブレーキで停まったりするのも地味に面白い。「うおおおおアッこれは一般車……」のテンポじわじわくる。
無限ドリフトしながら360度回転で撃ちまくったり、車体の下から倒れこんだ敵を撃ったり、走行する車越しに撃ち合いしてる途中でバスが横切ったからその間にリロードしたり。堪らんポイントをあげたらキリがない。

だがしかしその後の屋内戦はさらにやばかった。バイオの洋館的導入からえげつない火炎放射器GET(グレラン?なにあれ?)からの天井ぶち抜き真上視点のファイト!! う、嘘だろ〜! もうここで飛んでた。ワンカット的演出、一回燃やされた奴が走り出してぐるっと回って戻ってきてトドメに撃たれるの大好き。もうどこ観ていいか分からないしちょくちょくジョン見失ったけど超楽しかった。その間音楽もギャンギャンだし。火炎放射と拳銃こまめに持ち替えて応戦するのも良い。

んで階段戦。200段を戦いながら頑張って昇り切った先で突き飛ばされて200段落ち。これは笑った。このシリーズのなんともいえないシリアスな笑い、やはり癖になる。最初に中程まで落とされた時は「ああっやめてあげて……」くらいだったけど、そこに敵がスザーっと滑ってきてダメ押しのもうひと突き飛ばしでどこまでもコロコロ転がって行かれて流石に笑った。しかしイェンとの共闘はどっち見ていいか分からなくなるので地味に困る。途中絶対横でジョンがかっこいいことしたけど見逃した。踊り場のとこ。くぅ……。二人で階段登ってく時のイェンのシュッとした構えと、ヨロヨロでマガジンすっ飛ばしてリロードするジョンの対比が良い。これ二人とも決闘遅刻したらどうなんのかなとはちょっと思ったけど。

決闘ねぇ〜〜。ジョン、あれ100%上手くいくとも限らん対処だったと思うけど、もう決闘には負ける気だったのかな。向こうに娘の命が懸かってる時点で何かジョン死にそうだなとは思ったけど……死ぬ気で侯爵だけは撃つ気だったのかな。そしたら三発目の時にイェンじゃなくて侯爵の方に向けたっていいわけだ。それだとなんか周囲の人に阻まれるかも知れなかったってことなのかな? どこまでの流れを作戦としていたのよ? どう思う?

とりあえず致命的なのは……最後まで別にイェンにハマらなかったってことだ……。ほーんお前が勝つんかい……という気持ちが少なからずね。ウィンストン含め、うん。ポッと出のむずむず戦法の殺し屋だったら、そりゃジョンの方を応援しますがな。作中でも言われてたけど、侯爵への復讐はジョンにとっての最終ゴールじゃないからな。こんな目に遭わせた主席を丸ごとぶっ壊してしまうか、何もかもから解放されてガチ一般人に戻れるか、自由はそんなとこじゃないかと思うけど。志半ばにポッと出の殺し屋の娘の犠牲に、俯瞰で見たらそうなっちゃうか。大団円ハッピーエンドよりはジョン・ウィックらしいかも知れない。
でもまあ、家に帰ってもワンちゃんと二人の、妻のいなくなった日常に戻るだけだから……最後に妻と会えて、同じ場所に行けたなら良いか。言うて実は生きてましたぁ言われても一切茶化さず観に行くよアタシは。
面白かったけどシャロンに真田にジョン・ウィックに、好きなキャラだけ皆やられ、このシリーズももう観れないと思うとやっぱり寂しい。アクションシーンはリピートしたい。

燃えたところはまた多分思い出すのでこの感想は増えていく……。
2023-09-22