パルプ・フィクション

Pulp Fiction

殺し屋コンビや八百長ボクサーや強盗カップルが偶然で交錯する。

パルプ・フィクション

Pulp Fiction

MOVIXで再上映。せっかくだし初見だし、経費を使って観てみるぞ。

普通に面白い。第一印象、ガイ・リッチー作品みたいだな。時系列が前後する脚本、章題出して切り替わる演出、犯罪系のトラブルが重なって事態が悪化していく感じ。ガイ・リッチーが影響受けたんだろうけど。そこにマシュー・ヴォーンからの影響も合わさって"めちゃめちゃテンポの良い凝った脚本"系の作品になるのかな。

そう、テンポでいうとそんなに良いってわけではない。このやりとりいつまで聞けばいいんだ? このシーンずっと見てなきゃダメなのか? とダルくなる瞬間はあれど、それくらい自分が普段観てる映画は人間らしい余白の間をごっそり省いているんだろうなと思う。だからシリアス系やドキュメント系や邦画系を避けているともいえる。

相変わらず音楽がゴキゲンでキャラが濃くて程よいバイオレンスとクライム加減。
有名なポスターのユマ・サーマンが思っていたより全然出番が無くて予想外だった。そしてブルース・ウィリス出演を知らなかったのでオープニングに名前が出て驚いた。しかもガッツリ、メインキャラじゃん。何ならこのブルース・ウィリスのターンが一番楽しかった。武器屋に捕まったあたりから「何だこの映画は……」と一瞬心が離れかけたけど、すかさず怒涛の展開にしてくれたので楽しめた。隣がカップルだったのでちょっと心配したけど。タランティン、既に日本刀使いたかったのかな。斬られた相手の倒れ方がまんま時代劇で大喜び。恋人はお人形さんみたいに可愛いかった。

地味にジョン・トラボルタをちゃんと観たのも初めてだった。『サタデー・ナ◯トフィーバー』はちょろっと観たけど何だか面白くなくて早々に離脱した。世間ではハンサム扱いだったのだろうか。どうかな〜。
サミュエル・L・ジャクソン若い〜。キレキレだし主人公はこっちだと思ってる。時系列を察するとジョンもLも絶対に死なないことが分かってるので、その辺りのドキドキは特に無かった。
ユマ・サーマンはやっぱり綺麗だけどクールなキャラで何だか寂しい。キル・ビルの時のがとても好きだったので早くキドーに帰ってきて欲しい……と思ってしまう。この作品でタランティーノにハマったのだろうか。

何となくクライムサスペンスものだと思ってたけど、好きなキャラは死なないしハッピーエンドだし思っていたより平和でよかった。
ドラマなり小説なりでとりあえずタランティーノの名前出しとけばツウな映画好き感を演出できる、的な風潮が鼻についてたけど……別に高尚で難解なフランス監督ってわけでもなく、愉快でゴキゲンな作風じゃないか。フランスじゃないし。細部に技は宿ってるんだろうけど、急な親近感。全然好きだったわタランティーノ。
その後Wikiを見に行ったら凄く見た顔だった、ジミーじゃん。

しかし車内発砲の瞬間はボーッとしていたのでマジでびっくりした。自分が撃たれたかのようなリアクションをしてしまった。今年見た映画の中で一番ビビったかもしれない。

ところでタイトルはどういう意味なんだ。
2023-08-19

タイトルの意味は映画の1番最初にテキストで語られてたじゃないですか。
低俗な、嘘みたいな、お話。みたいな意味なのかなと思ってる

フィクション=嘘みたいな、でしっくり来ました。
このカオスなストーリーのどこまでの何を虚構と指してるのか、謎に深読みして静かに混乱した自分です。