ちゃっかり二作目を借りたので鑑賞。一作目で一人しか仕留めていないので三作ぐらい使ってビルをキルするのかなと思ってたら二作目にギュッ!! と収めてた。敵二人とビルを一作品に。どんな配分だ。
前作が半蔵直伝のサムライスタイルで無双してたけど、今回から中国の奥義を駆使していく。ちょっと寂しいけど半蔵の刀は最後まで存在感があって嬉しい。中国のお師匠が日本をディスり倒すと主人公が怒ってくれたのも嬉しかった。お師匠は白人も女も嫌っていたけど。現代では生きていけない老人だ。
久しぶりに見た復讐キドーが登場早々一撃でやられて生き埋めにされるスピーディーな展開。仇にはサックリ辿り着くし、仇同士で勝手にやり合ったりで時短はなされていた。
二回目トレーラーハウスに乗り込むときは前回の失敗を活かして上から脚で突っ込んでいて良い。前回なぜ真正面から挑んだのかは分からないけども。無抵抗に生き埋めにされたときは非情な仕打ちに「なんて恐ろしいんだ……」と怯えたが、まさかの五点掌爆心拳炸裂で「ああ、そういえばこういうノリの映画だった」と胸を撫で下ろす。映画は娯楽であるべき。ラスト、ちゃんと数歩あるいてから倒れるのが嬉しい。
前回が病院や街中や料亭で暴れ回ったのに対し、今回は荒野で血みどろ泥まみれで頑張る。一作目に比べて予算は下回っていそうだ。公開年的にも一・二作目まとめて一気に作ったっぽいのでひょっとしたら一作目に捧げすぎたのかもしれない。知らんけど。泥まみれサーマンも好きなので構わない。
ただユマ・サーマンがとんでもない美女なのは間違いないが、会う人会う人容姿しか褒めないのは何なんだ。娘でさえも。ビルの影響か? ていうかしっかりビルを見るとどうしても歳の差がすごい気がするけど、愛ってやつなのか。やたらに金髪も強調してたけど、そしたらLにも多少手は出してたのかな。その辺のジェラもあったのか、L。その前にモテるのか? ビル。
娘と一緒にお出迎えは感動より先にイラァってなったけどな。なにこのタイミングで娘出して……ちゃっかり娘越しに罪悪感とか後悔とか語って……先に銃とか自白剤とかぶっ放すし……殺害理由も「ボスとして勝手にカタギに戻るのは許さない」的なやつかと思ってたらそれよりも自己中な理由だったし……無理無理。あれがサーマンの本音だったとしてもやっぱり好きになれないわビルは。
殺し屋が妊婦と知って見逃すのはグッときた。検査キットを探してる間も撃って来なかった時点で、キドーのことは信用したんじゃないか。撃たなかったキドーにもグッときたけど。その時の「私は世界一非情な女よ。でも今はお腹の子のためにビビりまくってる」で涙腺をやられた。
しかし最後の号泣するキドーはどっちだ。やっぱりビルいなくて寂しいとかだったら個人的に気に食わないけど、「感謝します」って呟いてたってことはそうじゃないと信じていいのよね。無事に復讐を完遂できたこと&娘と平和な生活を取り返せたことへの感謝だと……思っていいよね多分。頼むよ。
2023-08-18