きさらぎ駅

きさらぎ駅

きさらぎ駅に迷い込んだことのある人物に話を聞いた主人公。自身も迷い込み、生存ルートを切り開く。

きさらぎ駅

きさらぎ駅

  • きさらぎ駅に迷い込んだことのある人物に話を聞いた主人公。自身も迷い込み、生存ルートを切り開く。

  • カテゴリー
    ホラー邦画
  • 公開年
    2022

  • 監督
    永江二朗

  • 主演
    恒松裕里

犬鳴トンネル、コトリバコに続きサブカル都市伝説ホラー。これは中でも抜群に胡散臭い伝説だけど、実際の2ちゃんを見ていたので興味はある。口コミも良かったし。

前半は駅経験者の回想による一人称視点POVホラー。駅に着くのは一人ぼっちじゃなくて他にも5人いる。着いたのは明るい日中だし、周りに民家はあるし、割としょっぱなから元ネタは無視傾向。でもテンポが良いし、CGも完成度はさておきビビらせる気合が入っていて良かった。このご時世、逆に完成されてないCGは不安を掻き立てられて効果的かもしれない。目がビヨッてなるのはギョッとした。一緒に観ている父が引いてないかちょっと心配した。
勝手にドB級かと思ってたら本田望結プロが出演されていて地味に驚いた。何だろう、大手がいる安心感。絶対死なないフラグは出てしまうけど。でもキャストは全体的に仕上がってて良かった。

で後半からは主人公が駅行きルールを見出して同様に迷い込んでしまう。ここで驚き、駅に着いたのは前半の経験者の時と全く同じメンバー。経験者とのあれやこれやは一切リセットされ、5人とも全く同じ言動を主人公のターンでも繰り返すのだ。つまりループものである! これは予想外。
経験者の時は未知のことだらけで4人全滅ルートだった。最後の本田さんは主人公に促されるままゴールに飛び込んだが消滅してしまった。

そのルートや展開を知っている主人公だからこそ、生存ルートをことごとくカマして5人生存のまま次のステージ(?)へ進んでいく。これも何だか斬新で面白い。前半あんなに不気味で絶望的だったのに、後半はなんならギャグテイストだ。なんだ、こういうお話ね……とゆるい気持ちで見ていたら最後で一捻りきた! これも気を抜いて見ていたから不意打ちで良かった。う、うお〜! ナメていたけど普通に面白かった。ただし泥酔おじさんの嘔吐の危険が一番怖かった。この世の映画全てから無くなれば良いのに、嘔吐シーン。まあいいや。

途中参戦した母もちょいちょい目を背けつつ最後まで観られる、ちょうど良い邦ホラーだった。きさらぎ駅からこのテイストに広げたのは予想してなくて楽しかった。
2023-08-11