ローマにてマフィアに店を狙われるお嬢さん。助っ人に現れたのは英語の話せない陽気な中国人の男。男は中国拳法の使い手だというが……。
帰省中の暇潰しシリーズ。『燃えよドラゴン』を流し見したついでに鑑賞。そしたら燃えよと全然キャラも違って面白かった。母も「リー見ず嫌いだったけど面白いね」とコメントするほど。 今回のリーはご陽気な香港の兄ちゃんだった。 ローマでレストランを経営するお嬢さんがマフィアに店を狙われピンチと聞き、叔父が弁護士の代わりに急遽派遣したのがリー。英語も話せず、中国の着物のまま楽観的なリーにお嬢さんは呆れ返っていたが、レストランの店長と店員は歓迎する。 が、他の店員達は独自に空手を特訓しており、中国拳法を心得ているというリーを小馬鹿にした態度。そこに例のマフィアが嫌がらせにやってきたが、そんな時にリーはトイレの中。誰もがリーをあてにしていなかったが、ある日とうとう手を上げてきた悪党の前に立ちはだかったのはただ一人、リーであった! 面白いじゃないか。ベタベタでも結局こういうのが好き。あとはこの、のほほんリーが新鮮で楽しい。ここぞというところでバキバキ筋肉、中国拳法炸裂。か〜っこいい〜〜。絶対小さい頃見てたら真似してるわ。あの道着絶対欲しがるわ。 キャラも香港映画らしく賑やかで愉快で面白い。敵のオネエも仲良し同僚も、エセ日本人の中ボスも。日本人設定で「おお!嬉しいね!」「絶対ニセモンだよ」とキャッキャしながら観てたけど、マジで何言ってるか聞き取れなかった。「オマエガ◯×△※……」んん!? そしたらリーと対峙した時にもう一度言ってた。「オマエガタン・ロンカ!」タン・ロンさんかどうか聞いてたのね。頑張ってた。全然採掘場みたいなところで空手の道着姿で登場するから嬉しい。 そしてお嬢さんはマジで美人で圧倒される。それでいてロマンスには発展しないのも良い。後から知ったけど監督もブルース・リーだったのか。こういうところで好き放題しないのは好感度高い。自分の仕上がりきった体は余すことなく映すのも良い。チェンも同じだなそういえば。 エンタメ香港アクション映画のテイでのんびり観てたから、終盤思わぬ裏切りで「っんぇえ!?」となった。母と二人で。そこからそいつの立場なり裏切るメリットなりを一生懸命確認しようとしたけど何せ適当に観てたから全然思い出せない。予想外のサスペンス要素もありました。 ラスボスとのアクションは凄まじい! 全力のパンチを避けるのとか、最早殺陣じゃなくて反射だ。本格的な格闘技×格闘技の戦いはやっぱりかっこよくて痺れる。何より何より、リーのあのステップは何度見てもかっこいい。あれも正統派中国拳法の動きなのだろうか。ラスボスは途中からステップ取り入れてたけど、リーのオリジナルだったらえげつないな。世界一拳法ステップがかっこいい男。 なんとなくハリウッドナイスガイなキャラのイメージだったけど今回のキャラも新しくて素敵だ。というかタイトルにドラゴンついてるやつはシリーズなのかと思ってたけどそうでもなさそうだ。セガールの沈黙みたいなもんなのか。そうと分かれば他のドラゴン系も観てしまおう。