ザ・フライ

The Fly

テレポートマシンを発明した博士が自身の転送を試みる。が、偶然紛れ込んだハエと遺伝子融合してしまいハエ人間へと変貌していく。

ザ・フライ

The Fly

有名だけどバッドエンドで悲しい気持ちになるだろうなと思って観てなかったやつ。
母から主演がジェフ・ゴールドブラムと聞いて俄然興味津々。「最後はマシンで悪い奴やっつけたね」と言われたので「えっ博士助かるの?」と聞いたら「助かるよ」「ハエになったあと人間に戻れたの?」「戻れたよ」さっそく鑑賞。戻れないじゃん!!!

母が何の記憶と合体したか分からないけど『第9地区』と同じく博士は完全なるハエ人間になるまで治療間に合わず、普通にマシンで倒される。そうとは知らず最後の最後マジでマシンと融合するまで助かると思って観ていた。結局非常に悲しい気持ちになった。

悲しい気持ちにはなったけどSFホラー的には普通に面白かった。
博士若い〜〜!やっぱりもうちょい歳重ねてワイルドになったジュラパ期の方がカッコ良い気がする。目が大きすぎる。顔が小さすぎるのか。とりあえずハンサム。

楽しかったのは博士が割とずっとポジティブなところ。エビ人間みたいにどんどん悲観的に絶望的になるというより開き直って自分の記録付ける感じ。爪や歯、耳がどんどん取れていくけど洗面棚にきちんと保管して「ブランドル博物館作った」ていうあたり好きだった。愛しさと切なさと心強さを感じられて。まあ終盤にかけての発言的にだんだんおかしくなってたみたいだけど、正気なまま苦しまれるよりは見てて辛くないからちょうどいい。

あとは恋人が最後まで愛があったのがとても良かった。堕胎決意したのは寂しい気持ちになったけど、博士が超絶恐ろしい登場で攫いに来た時も騒いで抵抗したりしないで「ブランドル泣」って感じでお姫様だっこ受け入れてたのが地味にジーンときた。こちら側としても全然博士の味方なので恋人が見捨てずに向き合ってくれて嬉しい。『第9地区』よりは救いがある。

ハエ人間になっていく過程のビジュアルも物凄い。段階分けてグレードアップしていくメークアップ。特典見たら『グレムリン』の人の美術らしい。流石の迫力と完成度。そういえば最後ボロボロ人間の皮が剥がれてくやつとか生まれた謎の生命体とか、自動の技術も凄かった。

監督の名前見覚えあるなあと思ったら『ザ・ブルード』とか『スキャナーズ』の人だった。この分野得意ね。地味に産婦人科医役で出演してたらしくて笑った。
2023-05-26