去年実家のBSで観た時これといってハマらなかったので『マーヴェリック』も先送りにしていたけど、何やらすこぶる好評なので鑑賞前に一応復習。いい話だとは思うんだけどやっぱりそんなにハマらず。
単純にあまり興味がないジャンルだからというのもある。パイロット×青春ドラマ、どちらもそんなに。空の話は全然知識がない(聞いても理解できない)のがネックで、状況がシンプルかつこれ以上ないくらい激アツな展開でいただければやっと燃える感じ。『ダ◯ケルク』のトム・ハーディくらい……。
だって何機も出てくるとどれがどれだか分からないんだもの。そして断片的な「後ろだ!」「右に旋回した!」「援護する!」全然ついていけなくなる。右下にマップ出して欲しい。自分が悪いんだけどね……。
とにかくトム・クルーズがべらぼうにカッコいいという印象をドーンと置いていく映画。いつぞやのインタビューで自分の人生の一本はどれかという質問に、このトップガンを挙げてたトム。これでキャリアが確立されたようなもんなのか、うんうん。50代突入の今も爆イケなんだから若トムなんて大爆イケに決まっている。顔が整いすぎて笑顔が胡散臭くなってしまうが仕方ない。神様はトムを彫刻にしないために身長を与えなかったのかしら。
主人公は十分魅力的でナイスガイなんだけど、如何せんストーリーが金字塔すぎて現代っ子の自分には退屈に感じてしまう。天才問題児、生意気ライバル、お調子者親友に美人教官と鬼教官。王道ドラマの布陣からの栄光と失敗と恋愛、そして挫折と復活。奴の死が起承転結の転だろうけど、そこから立ち直ったトムの終盤の任務って、この流れで絶っっ対失敗するわけないじゃない。何があろうと。天地がひっくり返っても。感動はすれど「まあ絶対成功するでしょう……」というメタ感情が大団円を薄めてしまう。王道でも予想を裏切る強烈な展開や目が離せない興奮展開がテンポ良く来ないとボーイング。
死の緊張感と青春のバランスは難しい。前者がマッハで押し出されたら多分私の好みなんだろうけど、それじゃ世界的ヒットはしてなかっただろうしね。元々「何もかもが上手くいく奇跡連鎖系大ヒット作品」にそそられない自分なので今回がそれにヒットした感じだ。申し訳ない。
トムには最前線で飛行機にしがみついたり限界潜水したりしていて欲しい。
ちょっと面白かったのは実家で観ていた時に父がグースの奥さんに「この人って……!」と反応したけど名前聞いても出演作聞いてもピンと来ず、その後に参加した母も「あっこの人!!」となったけど同様に全然ピンと来てなかったこと。名脇役って感じなのか、それとも映画以外の何かの広告塔だったのか。メグ・ライアン、詳細は不明だ。
2022-06-17