二作目を観たので続けて観ちゃう。えっ監督が主演の人になってる。すごいな。
テンポは二作目より良い感じ。オープニングで飛び降りしようとする修道女が誤って他の修道女を突き落とす。教会を飛び出てヒッチハイクするも捕まえたのは節操のないチャラ男。襲われかけたのでまたも飛び出し、辿り着いたのは精神異常の殺人鬼が経営するモーテルで……。
前作の悪行は全て死人になすりつけ今は地域住民の同情を買う善良な市民、サイコおじさん。
虚像お母さんも完成して状況はすっかり一作目と同じ、振り出しに戻ってしまった。一作目と違うのは殺人が主にモーテルで起きることか。もう観てる側は犯人が母でなくおじさんと分かっているから小賢しいトリックは特になし、殺人もアグレッシブだ。違う点で言えばおじさんが真実の愛を見つけるとこか。真犯人探し的なサスペンス要素も無く、おじさんが誰をどんな風に殺害してどう隠蔽するかをドキドキ見守る娯楽である。でもおじさんはまだ母の犯行と思い込んでるから成長がない。
状況的には振り出しだし、この三作目は果たして必要だったかしら……と思っていたらラストの展開のためか。一応決着はつけないといけないだろうしね。
印象に残ってるのはプレイボーイのデューク、シンプルにばりハンサム。ただのチャラ男と思いきや真っ赤な部屋でギター弾いて出迎えるシーンはかなり良かった。やはりハンサムはちょっと危ないくらいがちょうどいい。生命力も良かった。死に際が一番ってくらい悲惨だったけど。
プレイボーイといえばこの映画、年齢差という概念がすっぽ抜けていて微妙に違和感。プレイボーイはバーで普通におばちゃんにもナンパするし、サイコおじさんは普通に娘さんとご交際するし。命助けられても別にそういう目で見るようにはならないけど、まあいいか。多様性だ。
二作目よりも死体の存在感があったように思う。アイスボックスから掘り出した陽キャ女子にキスするのは「???」となったけど、あれ娘さんの方だったのかな? でもあのカットの切り替えじゃ掘り出した子にそのまま、にしか見えないぞ……大事なんだなそういうのも……。
とりあえず成長のないおじさんと振り出しの状況とほぼ全滅エンドで相変わらずスカッとしないけど一応ケリがついて良かったと思います。
2022-06-12