チャイルド・プレイ

Child's Play

絞殺魔が死に際に黒魔術で人形に憑依。そのまま生前の恨みを晴らすため連続殺人。

チャイルド・プレイ

Child's Play

有名だけど観てなかったシリーズ。なぜか二作目以降が配信されたので一作目をTSUTAYAでレンタル。オープニングにて、えっトム・ホランド!? なんつって。

良い意味で思ってたのと違った。ア◯ベルみたいに理不尽悪魔が憑依した系かと思ってたけど絞殺魔のおじさんが憑依してたのか。そう思ったら何だか愛おしく見えてきた、チャッキー。無差別殺人というより自分を死に追いやった元相方と刑事を殺しに徘徊する至極真っ当殺人鬼。理不尽でない悪役は好感持てる。なんだ、面白いじゃないかチャッキー。ただし第一被害者だけは絶対無意味な死だった。そこで好感度はちょっと下がったよチャッキー。最終的には人間の体が欲しくなり第一発見者(少年)の体を乗っ取ろうと企てる話。

この映画の存在を初めて知ったとき「いくら何でも人形に人類が物理で負けることはあるまい」と思ってたからア◯ベルのように幻視使えない限り無理無理! と舐め腐っていたら、割と根拠ある殺害方法で説得力あった。刑事さんの首を絞めにいったのは絞殺魔の名残かもしれないけど、それがメインというわけではなかったからいっそ切り裂き魔で良かったんじゃないか。露骨なゴア描写はそんなに無かったけどおじさんの感電死が壮絶だったのであそこだけ注意という感じ。
そもそも憑いてるのが元人間だから「人形が生きてるなんて誰も信じない」「子供の証言は弱い」という共通認識が地味に強い。しかし第二被害者のガス爆発作戦は絶対巻き込まれたでしょう。

チャッキーも面白いけど登場人物が魅力的で楽しい。少年はめちゃくちゃ可愛いし、お母さんは行動力あるし、刑事さんはハンサム。土壇場で全然戦力にならないけど。お母さん、息子に憑依しようとしてるチャッキーを間一髪止めるシーンで蹴り飛ばさず普通に抱え上げるところに育ちの良さを感じた。観てる側は蹴りたさMAXだったけど子供が真似したらいけないからね。
「本当のことだけ言いなさい。そうじゃないと連れて行かれちゃうのよ」にジーンとくる。うちの母さんと同じこと言ってるわ……母さんの場合はどこに連れてかれる想定か分からないけど……。

ホラー演出で言うとチャッキーの正体バレの見せ方が好き。箱振ったら未開封の電池がコロリ。え、じゃあ今まで喋ってたチャッキーは……? テレビに向かって目を覆いながら叫ぶ。「予備電池! それは予備電池!」
とにかく絞殺魔が人形に憑依という設定がだいぶ気に入ったので次作以降の展開が楽しみ。次はまた違うタイプの犯罪者が憑いちゃうんじゃない!? 的な。優しいシリアルキラーも良し、ジェイソン風寡黙キラーも良し、少年と同世代キラーも良し。普通に同じおじさんが復活でも良いけど辻褄合わせがどうなるか。
興味津々なので続編も観よう。
2022-05-23