お隣さんだけど犬猿の仲の和尚と道士。通りがかった一行のキョンシーが復活したので協力する。
一作目のお気に入りキャラ・センの再登場を心待ちに四作目鑑賞。そしたらなんと! 小さい頃観てたのはこれだった!! 序盤の道士の登場シーン、VS化けぎつねのところ。何だかとても怖かった記憶だったけど「こんなに楽しいシーンだったのか!!」と何とも言えない感慨に耽った。あとは「映像こんなに明るかったっけ……」という思い。考えたら当時はアナログテレビだったから更に低画質&暗い画面で勝手に怖さ倍増だったのかな。キョンシーの顔も作り物と分かるけど普通に怖かったので、これを小さい頃に低画質暗画面で見たらそりゃビビるなと。 改めてキョンシーの怖さを実感しながら、また路線の変わった霊幻道士を楽しめた。ここまで四作とも同じ監督だというから驚く。時代設定も人物相関も敵のジャンルもちゃんと全部味変えして作っていてシンプルに凄まじと思う。何よりこれ今のところ毎年のスパンで出してるのが一番恐ろしい。どんな撮影だ。 今回はなんだかポップなオープニングで一体どうしたという感じだったけど、前半は仲の悪い和尚さんと道士様の小競り合いで、後半は通りがかった一行の運んでいたキョンシーが復活してひたすら戦っていた。ざっくり前半後半に分けたけどとにかくキョンシー出るまでが長かった。随分長かった。もうこの雰囲気でいつキョンシー出るんだ? と不安になってたらやっと通りがかってきた。この回はキョンシーメインというよりは和尚さんと道士様ののほほんコメディのエピソードの一つという感じか。 監督が同じだからか今回もやっぱり過激演出で楽しい。道士様の俳優さんがワンカットで壺いっぱいの油を飲み切るのは凄かった。流石にガチの油じゃないとは思うけど(香港ならやるか?)単純にあの量を一回の息継ぎで飲み干すのが凄い。カッコよかったよ道士様。でもいつものガウ道士の人じゃなかったな。流石に四年連続続投は難しいか。寂しい。他にも悪戯で歯を抜かされたり、体罰で家具を破壊し尽くしたりとアホだけど過激な見せ場が沢山。香港ぽい香港ぽい。 アクションも盛り盛り。キョンシーが出る前もちょっとしたシーンで弟子の青年がチェン的運動神経の発揮を見せていて面白い。そして意外と2老人が動ける。弟子の女子に至っては何かやってたのかと思うほどキレッキレ。 心なしかキョンシーたちもラスボス以外はコミカル。ラスボス怖かった〜顔怖かったぁ。先述した通りビジュアル恐ろしかった。床から腕ドーン! の時は本当にビックリした。久々のびっくりで楽しい。 これまでも思ってたけど香港映画の吹き替えって自由で面白い。絶対言ってないであろう駄洒落も連発するし、ちょいちょい一言多めに挟むのも新鮮。ハリウッド映画では見ない独特な吹き替えワールドが広がっていて不思議な感じ。