ソボク

10時間フライトで暇なので観てみる。キャストが強すぎる韓国映画、内容もSFチックで面白そう。
ヒト遺伝子を改良して誕生した生命体その名もソボク。その昔皇帝のために高麗人参（多分）を探しに行った徐福から命名したらしい。その由来の通り、元は難病を治療できる無限の血清を生む生命を目指して作られたものが、まんま人間の姿を維持し、その上人知を超えた超能力も携えていたことから企業の目は一転。生物兵器として組織に売り飛ばそうと企てる。何も知らないままソボクの極秘の移送を任命されたのは脳腫で寿命僅かな元情報局員、ミン。
心を持つソボクに対して血清製造のための家畜として扱う研究員、兵器として金に変えようとするスポンサー、ただただ延命のためにソボクを手に入れようとする金持ち……。初めは意思疎通の出来ないソボクにイラつくミンだったが、周囲を取り巻く汚い大人たちに憤り、ソボクを命懸けで護衛する。

女性受け間違いなしの組み合わせだ。コン・ユにパク・ボゴムて。好きだけども。韓国ドラマをほとんど知らない自分でも流石に知ってる特級の有名俳優コンビ。有名すぎて同じ作品に出てるの初めて見た。ちなみにユ派です。
それにしてもパク・ボゴムが若すぎる。年齢知ってるからこそ頭がバグる。え？？　少年じゃん。もはや劇中でも「親はどうしたの？」とか聞かれるレベル。2021年の映画なのに。あまりにもおかしいのでその後wikiで確認したけどやっぱり28歳だった。ええ？？　182cmだし。その後ユも確認したら42歳だった。ええ！？　これだから韓国人は恐ろしい。

とビジュアルに慄きつつも、韓国映画はいい感じに力が抜けててでも気合入れるとこは気合入ってて楽しい。映像は普通にすごかった！　カーチェイスも銃撃戦も、ソボクのサイキック攻撃演出も見事。世界へ飛び立て韓国。
内容はところどころ適当で見やすくて良いが、各企業の絡みや陰謀が段々交錯して、疲弊し切った飛行機内ではちょっとついてくのがだるかったけどそれは私が悪い。悪役が分かりやすく悪役で潔い。
ユ様のアクションがカッコ良い。ちゃんと生身で格闘しているのに対して、覇気だけで戦うソボクとの対比が良い。弾丸弾いたのは良かったなあ。厨二心をくすぐるやつだ。

そして韓国恒例の全滅エンド。今回も例に漏れず、全てを丸く収める全滅エンド。何かこれまでの駆け引きとかなんだりかんだりを全部一掃するこの展開、まあ好き嫌い分かれるだろうなあ……。「そんなことしたら俺の立場が……！」とか「この組織に楯突く気か……！」みたいな人間臭いやりとりがさ、全部丸焼きになったら台無しじゃない？　と確かにちょっとテンションは下がるけど、世界に平和が訪れるならまあ良いか。

韓国映画のポスターはみんなカッコよくて迷う。