ゴーストバスタ◯ズにそんなに興味が無かったので同日公開のこちら。こちらもそれほど観る気は無かったけど監督がサイモン・キンバーグだったので前夜に予約。ルピタ・ニョンゴが好きなのでそれもある。
各国の美女四人が戦うぞ〜というやつだったのでアクションが微妙だったらどうしようかと思ったけど普通に楽しかった。どう頑張ってもプロ男五人にプロ女一人が素手で勝つのはあり得ないのでその辺の殺陣に注目していたら"まず武器探すムーブ"があって良かった。最初の一撃、二撃をいなしてからすぐ武器探すor作って振り回す感じ。銃装備デフォだから少なかったけど良かった。根拠あるアクションはテンションが上がるもの。接近戦苦手なジェシカ・チャステインが序盤ちゃんともたついてるのも良かった。終盤は拳の威力補うため肘鉄&回転に重きを置いているのもまた良い。ドイツ担当がオシャレ後回しでグレーのパーカーで特攻するのも個人的に好き。あとはサイバー担当がちゃんとカッコよくて嬉しい。エンジニアをかっこよく描く映画は好き。そのサイバー担当も最終局面は人質を殺されたヤケクソでリュック背負ってマシンガン撃ちまくっててアゲアゲである。
そして個人的にアゲアゲポイントもうひとつ、ハンデ要員がいる!! すなわちプロ集団に連れ回される一般人だ。このペネロペ・クルスがだいぶ良かった〜。まず可愛いしちゃんとアクションにいちいちビビってて良い。昨今このハンデ要員(特に女性キャラの場合)が結構蔑ろにされているのでこの立ち回りは良かった。そのポジションがハニトラ担当になるのも私の見たかった展開。良い。
ドラマ部分で言えば恋人のいない孤独組と所帯のある円満組の対比が意味深に出てくる。あっちは"恋人≒友人いない孤独な人"が日本と比べ物にならないくらい可哀想な人扱いされる、それはやっぱりここ十年変わらないみたいだ。ドイツ担当なんか「世界の誰よりも病んでる」言われてたで。まあ境遇が境遇だけど。スパイという職業×女性という設定だったら避けて通れないテーマらしい。ジェームズ・ボ○ドも引き合いに出してたけど、孤独はそんなに悲壮なもんなのか。同じ境遇の仲間に素直に寂しいことを認めるのはやっぱり男性スパイとは明確に違うとこだな〜。ふふん。
ルピタ・ニョンゴの人質やられちゃうとは思わなかったので結構なショック……が、その後の行動に泣ける。「何する気!?」「仕事」泣ける。死んで欲しくない人が死んだとき、自分も直後にバイトに出勤していた。そうしないと土石流のように色々考えて色々壊れるのが分かっていたもの、あの行動は結構的を射ている。
脚本に関して、各国のスーパーエージェントでありながらすんなりコトを信じる場面が結構な勢いで見られてそこは緩いのねと感じた。まあスムーズに進行するためだろうけど大して証拠も揃わないうちに上司の闇営業やスパイの名前・出身・所属をすんな〜り信じて「あ、もうそれは確定なのか……」とこっちが疑心暗鬼になるパターン。決定的映像とか回想とか挟んでくれない限り疑い続けるて……。そこはちょっと気持ち的に損してしまった。
キャラクターに関して、各々良かったー。足手まといキャラがいないのでずっと楽しい。推しのルピタ・ニョンゴは言わずもがな、ドイツ担当にグッときた。ずっとかっこいい。先に述べた通り基本おしゃれ後回しだけどちゃんと着る時はくそオシャレである。パーティーシーンに関してはどうしようかと思った。いやあのターンは全員ばちばちにおしゃれでやばかったけど。推しのスーツスタイルに悩殺である。既婚子持ちのペネロペ・クルスががっつり肩出しドレスってのもオツである。
悪者が全面的に男オンリーなのも戦争感があった。悪役ボスのおじさんめちゃくちゃ見たことあるけど何の人か分からん〜。セバスタは短髪も似合うなぁ。尺的にはもう1ステージ派手な戦場があったら満足だったけど予算の都合か。ラスボスがホテルの一室ってのもちょっと地味な気がしたのだ。
美人エージェントの協力展開ってったらこういうのが見たいべ? という要素は入りつつ、意外と色仕掛け展開はさほど入っていなく、仕事の流儀がきちんと反映されてる感じ。女同士の殴り合いも序盤にちょいとあるくらいでほとんど協力のターン。昨今の時勢を受けてか露骨な"女ぁ!!"な演出はあまり無い。職人集団という雰囲気は好み。
が、これが全員男だったらいよいよテンションぶち上がりだな〜と元も子もないことを思いながら観てたから男性諸君はもう一段階楽しく観れていたのかな。各国のハンサムエージェントが協力……良いじゃない。まあよくあるか。
2022-02-05