セブン

SE7EN

七つの大罪に沿った猟奇的な連続殺人事件。ベテラン刑事と若手刑事が真相を追う。

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公開すると思ってた映画が一週先だったので欲求不満で鑑賞。ついに観るぞセブン、盛大なネタバレがあって大オチを何となく把握してしまってるけど観るぞー。

映像がバキバキに綺麗だから割と最近の映画か、と思ってたら95年でめちゃくちゃビックリした。さっき観た2000年の映画の方が全然古かったよ。何事。あとやっぱりブラピが変わらなすぎるんじゃ。監督が『ファイト・ク○ブ』の人だしこれでハマったのかな。

ストーリーは特に斬新ってわけでもなく割と定番な猟奇的連続殺人ものだったけど、やっぱりラストの大オチが凄いのよね。事件はやっぱりグロ全開のばかりだけど、暴力シーンはほとんど無く、現場の悲惨さと証言のエグさでドン引きさせられる感じ。まさに刑事視点ね。ドキドキする。

七つの大罪を犯す罪人と見做された者が次々償わされる形で惨殺される、異常者による犯行がミソなわけだけど、その七つの大罪が三つくらいしか思い出せなくて焦った。でも最初にモーガン・フリーマンがおさらいしてくれたから良かった。もう覚えたよ、傲慢・大食・高慢・怠惰・肉欲・強欲・憤怒。神が人を人たらしめるために寄越したもんだと思ってたけど違うのか。犯人がいかに正論ぽいこと言っても神に代わろうとして人を殺す奴は許せない。代わることが出来ないのが神様でしょう。浄土真宗だから知らんけど。

犯人に辿り着く方法は普通に驚いた、「何故か図書館ではカードを作るのに身分証が要る」――マジじゃん。ええ? 日本も貸し出し記録見張ってんのかなあ。知らない雑学だった。

そしてやっぱり大オチについて、良かったなー。何よりブラピの演技力がえげつない、ザクザク心が削られる。思い出がフラッシュバックしてぶっ放したのが泣ける。でもそこは七発じゃなくて六発なんだね。てっきりお腹の赤ちゃんと合わせて二人ってことかなと思ったけど違った。「罠だ!」て走り出すモーガンの心中もしんどい。
自分も大事な人が殺されたら犯人がそれより長生きするのは無理なので撃つ派である、ブラピのあの選択の方が随分スッキリした。勝ち負けは知らん。他はともかく最後だけ無実だ。

にしても犯人に魅力無かったからキツかったな。こういった猟奇的殺人鬼で魅力が一欠片も無かったら胸糞の悪さしか残らない。犯人が自論述べれば述べるほどテンションが下がった。ちっとも胸に刺さらない。共感性が皆無であるという点についてはサイコパスに当てはまるのかもしれないけど、カリスマ性の無さにおいては当てはまらない。つまりただの変態だ。

面白かったけどこれももう二度と観ないやつだ。
2022-01-22