マリグナント

Malignant

猟奇殺人現場を疑似体験させられるマディソン、殺人鬼の幻覚がおぞましい過去を暴いていく。

マリグナント

Malignant

ポスターが素敵だったのと早起きしたかったので義務的に予約していったけど観てみてびっくり、め〜ちゃ良かった! 観て良かった、かなりエキサイティングした。

軸はほぼ『ラ○ト・オフ』でストーリーはまんま同じ感じ。主人公が幼少期に入っていた病院で邪悪なイマジナリーフレンドを生み出し研究対象とされ、それが一度治まったものの大人になってから復活する感じ。もう、この流れはほとんど一緒。じわじわその過去が分かっていく感じとか。あとはフレンドが男か女かの違いくらいか。フレンドも電気や電波を操ったり主人公を悪夢に引き入れたり超常現象MAXなので「ホラーだね〜」と穏やかに観ていたら……終盤でいきなりジャンルが変わる!! 大興奮!! あんまり人に言えない感性かもしれないけど! いやあれには興奮した。オハハー!! と笑いが出てしまう大スプラッタの血祭り騒ぎ、ヤツのビジュアルも物凄い。何ならかっこいい域までいっている。私はいいけどみんな大丈夫か映像のオンパレード、そういえばR18でした。日本なら露骨にセクシーなシーンがあるくらいかーと思っていたらしっかりグロの方でだった。この監督『ソウ』の人でしたね、つまりそういうことである。

くるぞ……というドキドキのシーンは割とスカしが多くて心臓止まるほどのびっくりは無い感じ。めちゃくちゃ警戒して観てるからというのもあるけど。一箇所、洗濯機の博士のシーンは心臓キュッ!! となった。どちらかといえばびっくりよりグロの方が濃い印象。第一被害者もひどい死に方をした。みんなひどいけど。

個人的に好きなホラーの要素としてやっぱり死んでほしくない人が生き残るのは嬉しい。いい奴が最後までいい奴なのも素晴らしい。刑事さんハンサムだったなあ。警察側もみんなキャラが良くて魅力的。DV夫も結局イケメンだし。主人公も迫真の演技力でビビる。しかし炭鉱のガイドさん、顔似てて完全に主人公だと思ってたから割と結構な勢いでストーリー上の衝撃を損してしまった。だって髪型もお顔もそっくりなんだもの……というか服装がオープニングの主人公と同じだったから本気で勘違いしたのよ……勿体無いことした。

ホラーなのにやたらにギターの効いたかっこいい音楽が流れるのが違和感だったけどそう言えば『ソウ』もそんな感じだったな。最終的にジャンルが変わったからいいのか。中盤まで午前中に観るのきつかったな……と思ってたけど怒涛の終盤で吹き飛んだ、余韻の残る好きな展開だった。妹の愛に満ちた絆、うるっとくるわ……。
2021-11-13