G.I.ジョー 漆黒のスネークアイズ

Snake Eyes : G.I. Joe Origins

父親の仇打ちのため闇取引に応じて忍者一族に潜入する。忍者ヒーローの誕生秘話。

G.I.ジョー 漆黒のスネークアイズ

Snake Eyes : G.I. Joe Origins

一切の知識なしで鑑賞。忍者が出るって言うならジェームズ・ボ○ドより優先。母にニンジャ出始めたらB級じゃない? と言われたが、B級が楽しんだから良いのだ。とは言いつつ、久々にトンチキ日本を全身に浴びた。うおお……。

想像以上にジャパンでロケ地が9割日本! しかし気になる部分が多い〜多いぞお。大抵のものは楽しめるけどこれにおいては気になってしまった。東京到着で思いっきり富士山が見えるのは仕方ない。富士山かっこいいし。警備の忍者が黒装束の上にガチガチに鎧着てるのも仕方ない。着た方が防御力上がるし。しかし忍者一族のおうちが姫路城。ええ!? 忍びの一族の拠点、そんな目立つお城で良いのかい。でもまあ、お城の方が格好いいもんね。だけどガチ城なので中に入っても襖が無い。現役忍者のはずが吹きっ晒しの広間で頭領と厳かな謁見を行う。気になるわぁ……。着物に関しては今更つっこむことはないさ。でも闇討ちで敵のドンがお奉行様の格好で先陣きって来た時はどうしようかと思った。口出しするのは野暮かもしれないけどB級枠のモータル・コンバ○トの日本描写がかなり丁寧で感激したばかりなので余計に気になるのだろう。日本文化の監修は特についていなかったのかなと思ってたらジャパンユニットでガッツリお仕事してるじゃないか。予算か。助けてヒロユキ・サナダ。

上映は吹き替えしか無く、そんなことある? と思ってたけどひょっとしたら俳優の日本語があまりに辿々しかったとかがあるのかな。知らんけど。吹き替えセリフもちょーっと直訳っぽくて微妙な部分もあったけれどいちいち難癖をつけてはいけない。

本当に予習なしだったけど普通に一人のヒーローのオリジン物語として特に混乱することなく観られた。パンフレット読んでやっと分かったけど前にやったG.I.ジョーの映画で人気の高かったキャラの誕生秘話的な位置付けだったらしい。へえ〜! 何やらそっちの方のそのキャラは覆面&無口設定だって。覆面で喋らない忍者ポジとか最高すぎないか。俄然そっちを観たくなってきた、観ようっと。そしてそっちだと敵はイ・ビョンホンらしい。え〜〜! 絶対観る。有名なヒーローものは小耳に挟んでいるはずだけど本当にノーマークだった。観たい。

それはさておき日本式ヤクザの研究もきちんとされていたり、ロケ地もオール日本だったりとかつてない日本推しがありがたかった。アクションも普通に良かった。うぎゃー! と興奮するポイントは特に無かったけど刀アクションの出来が良い。ワイヤーとのバランス。というかハードマスターが超かっこよかった。やっぱりシンプル強い用心棒ポジはかっこいいなあ。どう見ても外国人だったけど。え!? ザ・レ○ドの主演の人!? モーコンのサブゼロが暴れてるらしい、あれの主演か。観るものが増えたな……。

大好きな東洋アクション盛り盛りでとても好きな類のはずなのにイマイチ燃えないこの感情はなんだろう。一番かっこいいはずの主人公にそんなにかっこよさを感じないのがまずい。容姿の話でなく。復讐が主軸なのは分かるけど日本勢からしたら血の誓い破った時点で致命的でしょう。切腹よ切腹。悪びれもせず「それより城が危ない!」じゃないんだよ。普通もう切り捨て御免よ。なーんか義理人情に欠ける感じ、ブレちゃいけない芯を履き違えている感じがあまり共感できない……。他の総出するキャラクターも一通り強いのでこの主人公が突出して異質的に強い、センスを感じるような印象も特になく。忍者アクション大エキサイティング映画を観られると思っていた分、不完全燃焼な感じが残ってしまった。

と思ったらエンドロールで谷垣健治の名前を発見した!! 刀アクションはお墨付きか。そしてスネークアイズ、ピンゾロのことなのね。カ○ジの地下チンチロの影響でピンゾロ=超強いというイメージだったので真逆で笑った。
2021-10-23