ガイ・リッチーとステイサムだったら観るに決まっている。そしたらびっくり、ステイサムのデビュー作はガイ・リッチーだったらしい。というかスナ○チにもステイサム出てるのかい。ぼんやりブラピしか浮かんで来なかった、しっかり観てみよう。その前に今作にも原作の映画があるらしく、フランスの『ブルー・レクイエム』だって。ええ、それも観ないといけないじゃないか。
それはさておき、今回もジェ○トルメンに続きクライム……サスペンス? スリラー? の真面目な話だった。本当に真面目で今思ったらコミカルな要素一切なしのマジ真面目映画だった。でも良かったよ。
ステイサムの時点で技能テストの点数がギリギリだろうが「まあ強いっしょ」という確信が出てしまう。案の定強い〜。初戦一発目かっこいい〜。無駄な動きゼロの鬼エイム、リアル重視のアクションは全体的にだいぶ良い。ド派手アクションや格闘技が大好きだけどこういう臨場感あるガチめのやり取りも大好きだ。特に終盤、ブラック・フライデーの銃撃戦。プロの立ち回りがまあかっこいい。
今まで観てきたステイサムが一匹狼か組織のプロフェッショナルだったから今回のボスという立場がなんだか新鮮だった。自分でどうにか一生懸命やってきてたから人を振りまわしまくってる姿をあんまり観た事ない。まあ今回も自分でめちゃくちゃ頑張ってたけど。
ガイ・リッチーぽいと言えばぽい、小粋な台本風構造。章タイトルがセリフのどこかで出てくる感じ。が正直、3週間前→5ヶ月後→3週間前(どこから?)といった時系列ドリブルはちょっと面倒臭い。なんて野暮は言ってはいけない。けれど「これはきっと強盗側の集団だ……」「金銭面の方で疑ったんだね……」「絶対奥さんとか家族がやられたでしょう……」と適当にとらえた目論見が当たったからさほど混乱せずに見られた。強盗サイドの方でちょっと諦めかけたけど。
ざっくり言えば復讐物語。やっぱり芯のブレない主人公が満身創痍ではちゃめちゃに頑張る話は好きだ。韓国式全滅展開は胸が痛いけど裏切りおっさん、奴だけは許さない。やられた箇所を呟きながら一撃ずつ復讐するシーンは涙ポロリだ。物騒な内容でもおしゃかっこいいが滲むのはガイリチ系作品か。原題”Wrath of man”は男(人?)の怒り、らしい。
2021-10-10