海底古代遺跡の迷宮を探検する女子4人、巨大サメと共に閉じ込められる。
絶望演出が絶品のサメ映画、一作目がだいぶ良かったので二作目も観る。前回の檻の中で海底47mに置き去りシチュエーションもえぐかったが今回は4人もいるし、檻もなし。まだ希望があるじゃない、と思ったら今回は「狭い」「暗い」「迷路」要素をぶっ込んできた。まず一つ目の要素なんか無理な人は早速無理。海底に沈んだ古代遺跡をうろうろするわけだけど、狭くて暗い通路が多い多い。そんな所で身動きが取れず呼吸も出来ず溺死など想像しただけで眠れなくなる。次の暗い要素、前作は日中であればまだそれなりの日の光があったけど今回は洞窟ステージで終始真っ暗。無理無理。狭くて先が真っ暗闇の水中を……進める……? 無理である。最後の迷路要素がキツい。ただ海底に沈んだだけなら上へ上へと進み続ければ地上なのだから少なくとも生還の道はハッキリしている。が、今回はマップも分からない洞窟の迷路を出口を求めて探し回らなければならない。そこに酸素ボンベのエアー残量という時間制限もあるのだから残酷だ。で、極めつけは人食い巨大サメ。なお一匹ではない。水中の洞窟の暗闇からぬうっとホオジロザメが現れる……失神するわ。 シチュエーションに広がりがある分、絶望展開はより多彩に、より恐ろしく。辿っていたガイド紐が途切れる瞬間……上陸のロープが落ちる瞬間……底の見えない水の中でサメが増える瞬間、一番の頼りがこれからって時にロスト、潮の激流でサメ無関係に死別、やっと見つけた船がサメ見学の観光クルーズで餌をばら撒き……よくこうも考えられるものだ。自分だったらもう食われて一思いに死んでしまう方を選びそうなほどの絶望の連続。 エンディング最後の締めのメッセージも深かった。”年間でサメによって殺される人間の数は10人に満たない””人間によって殺されるサメの数は年200万である”。多くは語らず、シンプルにそれだけ。散々に恐怖させられた直後、何とも言えない複雑な心情になった。元は面白半分で専門家もつけず無許可に立ち入った女子4人が自業自得と言ってしまえばそれまでだものね。数字はうろ覚えだけども……。