大麻密売の巨大事業を4億ドルで譲り、引退することを決意した男。しかし巨額の金が動く時、裏切りと騙し合いが勃発する。
見るからにキ○グスマンだけどガイ・リッチーなら話は別。ワクワクでいざ鑑賞。予告ではアクション盛り沢山のイメージだったけど実際は手堅いクライムサスペンスものだった。資産家マイケルが引退し4億ドルが動く瞬間、ユダヤ人富豪にやり手編集長に中国マフィアにゲス探偵に、とにかくあらゆる組織が動き出す。絶えず巻き起こる事件に誰の差金か? 誰の裏切りか? 誰の嘘か? 疑心暗鬼の華麗なる騙し合いが始まる。 主役マシュー・マコノヒーがだいぶ良い。今回も良い声良い滑舌。絶妙な上品さと悪さのバランスが素晴らしい。構成はゲス私立探偵のモノローグとそれを聞かされるマイケルの右腕、といった掛け合いがメインだが大部分が回想なだけあってとにかくテンポが良い。割と硬派な内容に反して所々に散りばめられたコメディ要素が面白い。特にトドラーズのラップ、笑いすぎて死ぬかと思った。鋼鉄のチンでダメだった。しばらくは思い出し笑いしそう。ストーリーは良くも悪くも大人向け、割とショッキングな内容もブラックユーモアで展開される。楽しめるかどうかは人によると思うけど笑いどころは万国に共通するんじゃないか。 朝イチの回で観に行ったけど、朝にちょうどいい映画ではあった。