サイコ

Psycho

逃亡中の女が行き着いたモーテルで惨殺された。精神を病んだ母の暴走を、経営者である息子が隠蔽する。

サイコ

Psycho

有名すぎてやんわり知ってたけどしっかり観てみる。白黒だけど半端なく高画質で怯えた。恐るべし現代の技術。いやしかし想像の倍面白かった、名作はガチで名作なのかと唸らされる。
 冒頭から中盤までOLが大金を抱えて愛人の街を目指す逃亡劇だったのでこのままドキドキハラハラの追いかけっこか、と思いきや急な惨殺。初見じゃタイトルの「サイコ」が誰に該当するのか分からんのじゃ。シャワーシーンが有名すぎてシャワールーム入った瞬間から緊張と恐怖がえげつなかった。階段のシーンも同じく。いや、ぶっちゃけ怖さで言ったら階段の方がやばかった。心臓キュっ! となって背筋が凍る。何あの演出……全てにおいて怖すぎる。海外勢が何よりバイオリンの音が(ホラー音効として)一番怖い、というのは確実にこいつのせいだろう。ほんとトラウマになりますわ。
 ストーリーは大して知らなかったので展開はちゃんと楽しめた。エンタメ色よりがっつりサスペンスで良かった。それでいて構成がシンプルで上品、白黒の雰囲気もあって非常に良い。背景として、海外の方じゃ「採集」行為が割と異常者扱いされるってのを思い出した。虫取り網とカゴ持って駆け回ってた日本勢にはあまり当てはまらないけど、相当にドン引きされる趣味だったらしい。ほらバ○ファロー・ビルとか。それはさておきホラー演出が、う、上手い……当たり前だけど見せ方がとにかく不気味で上手い。主役青年の演技もかなり凄い、表情映るたびに不安になる。結末について、あれを病気とするならなかなか悲惨な話だと思ったけどタイトルはサイコだから同情するものでもないのか、と思いつつ。わりかし気の毒に思ってしまったから最後は怖いという感情でもなくなっていた。2があるらしいのでそのうち観てみよう。
2021-05-02